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| プロセス指向型企業像 | ||||||||||||||||
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さて、BPMサイクルの実現に向けて様々な検討を行っていった先には、どのような企業像が待っているのでしょうか?IDSシェアー社は、図6に示すようなプロセス指向型企モデルがその姿になるであろうと提唱しています。 図6は、企業活動を「戦略策定」、「プロセス設計・評価」、「プロセスの実行」という3層構造で表現し、各層に人間の部位を当てはめています。 「戦略策定」を行う層では、「企業がどの方向を向いて進むのか」を決定するため「眼」が当てはめられています。 「プロセス設計・評価」を行う層では、「企業がどのように決められた方向に進むのか」を決定するため「頭」が当てはめられています。 そして、「プロセスの実行」を行う層では、「文字通り決められたプロセスを実行し、製品/顧客サービス/社内サービスを生みだす」ため「手」が当てはめられています。 更には、「企業が決められた方向に進んだ結果は、どうだったのか」を「プロセス設計・評価」を行う層で評価・分析し、必要あればプロセスの再設計・戦略の見直しを行います。 私は、このプロセス指向型企業モデルをよく電車通勤に例えます。先ずは「今朝は、早朝会議があるので早めに事務所に出社しよう」と決定したとします。次に「電車で行く方が早いか?バスで行く方が早いか?」と思案し、「バスで行く」というプロセスを決定します。そして、実際にバスに乗って事務所に向かうわけですが、ここで重要なことは「早朝にバスで行った際の所要時間を測る」ことです。 所要時間を測っていなければ、電車の場合の通勤時間と比較することはできません。以前、電車で早朝通勤したことがあれば、その所要時間とバスでの所要時間を比較し、場合によっては通常の通勤までもバスに変更するというプロセスの変更もありえますし、もしくは、早朝会議の開催時間を変更するという決定事項の変更もあるかもしれません。 ここで、図6における「戦略策定」層では、複数の人間が、モニタに表示されているコンテンツをみながら議論しています。更に「プロセス設計・評価」層では、モニタに向かってプロセス設計を行い、プロセス評価結果を閲覧しています。このモニタ内に表示されるコンテンツ(プロセス・モデル)を編集し、プロセス評価データの収集・分析・公開を行うソフトウェアが、ARIS Process Platformと呼ばれる製品群です。 今日の急激な変化に対応するためには、このように柔軟に戦略・プロセスを変更できる基盤を整備し、業務やシステムを迅速に変更し、継続的且つ、スピードを上げて、ビジネス・プロセスの品質を保ちつつ、BPMサイクルを実施することが重要です。 さらにシェアー博士は、このプロセス指向型企業モデルにおける「戦略」を直接「プロセス」に繋げるのではなく、図7に示すように「ルールを設計・評価する」層を追加した「ビジネス・ルール・プロセス指向型企業モデル」を考案し、現在、様々な検討がなされています。 戦略に沿ったルールを決定し、そのルールを実現するためのプロセスがあり、その戦略・ルール・プロセスに従って現場で業務が実行されるのです。そして、それらは、表1に示す項目を収集し、評価することに当たります。 |
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表1:ビジネス・ルール・プロセス指向型企業モデルの評価ポイント |
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| 表1の取り組みが実現した際には、システム開発の現場において、上流工程作業としてのコンサルテーションと実装作業としてのシステム開発が、はじめて論理的に繋がっていくものと考えられています。 このルールを捉えた企業モデルをこの2005年1月初めて知り、「経営と情報の架け橋」が現実のものとして目の当たりにする瞬間が近づいていると感じました。 |
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