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コマンドや設定ファイルの配置の違いでハマる
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BSDやLinux系のOSをいくつか使ってきた人は、バイナリや設定ファイルなどの置かれるディレクトリがOSごとに少しずつ異なることを知っていると思いますが、Solarisも例外ではありません。例えば以下のような特徴があります。
- いくつかのソフトウェアが/usr直下に収録されています。例えばApache2は/usr/apache2以下にあります(ただし設定ファイルは/etc/apache2以下にあります)。
- BSDやLinuxではおなじみの/usr/localがデフォルトでは存在しません。代わりにというわけではありませんが/optというディレクトリがあり、バイナリパッケージの類はここに入ることが多いようです。
- ログファイルは種類によって/var/logや/var/adm以下に記録されます。
- BSDやLinuxではrootのホームディレクトリは/rootですが、Solarisでは/です。ちょっと気持ち悪いかもしれません。
- df コマンドの実行結果で気づいた人もいるかもしれませんが、デバイス名の付け方、つまり/dev以下の構成が異なります。ハードディスクであれば/dev/dsk/c0d0s7のように、/dev/dsk以下にディスクの個数やパーティション番号に基づく名前が付けられます。ディスクを複数個載せたり、CD-ROMなどをマウントしたりして使う人は、デバイス名を確認しておくとよいでしょう。
対策としては、設定ファイルやログファイルなどの置き場所が慣れたOSと同じになるようにシンボリックリンクを張るといった方法もありますが、最終的にはSolarisでの流儀を覚えるのが一番よいと思います。
ところで、話が少し横道にそれますが、BSDやLinuxとSolarisを併用していて、さらにホームディレクトリを共有するような環境にある人は、ログインしたマシンによって環境設定を切り替えられると便利でしょう。そういう人は、.cshrcなどログイン時に実行されるファイルに図5のようなスクリプトを入れておくと、OSに応じた環境設定を実行してくれます。
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if (`uname` == "SunOS") then
Solaris 用の環境設定を実行
else if (`uname` == "Linux") then
Linux 用の環境設定を実行
else if (`uname` == "FreeBSD") then
FreeBSD 用の環境設定を実行
else
その他OS 用の環境設定を実行
endif
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図5:OSによって環境設定を切り替えるスクリプト(csh系用)
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サーバーの設定や起動/停止方法の違いでハマる
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Solarisはサーバー用途で使われることが多いですが、サービスの起動および停止方法もBSDやLinuxとは異なる上に、Solaris 10でまた新たな管理方法が導入されましたので、注意が必要です。
Solaris 9までは、runlevelによる動作モード指定と、そのモードに応じて必要なサービスの起動/停止を行なうという、Linux系のOSでよく見られる方法が使われていました。しかしSolaris 10では、サービスの起動/停止を制御する仕組みとしてSMF(Service Management Facility)が導入され、基本的にこのSMFのコマンド(代表的なものとしてはsvcsやsvcadm)を使ってサービスの起動/停止をしなければなりません。よって、Solaris 10でサーバーを管理する人はSMFが必修になるでしょう。SMFについては本記事で扱うには内容が多すぎるので、詳細は他の記事を参照してください。
それから、これははまり道ではありませんが、Solarisのマシンを管理する際には、まずログインして「ps -ef」を実行し、そのマシンでどんなサービスが動いているか確認しましょう。例えば私がSolarisをインストールしたマシンではsshdが起動していませんでした。これではリモートログインができずサーバー管理に困りますので、さっそくsvcadmコマンドなどを使ってsshdを常時起動する設定に変更しました。
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