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チューニングの結果
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それではトランザクションログバッファサイズを8から32と大きくした場合に、PostgreSQLの性能がどのように変わるのかを確認してみましょう。前回とまったく同じベンチマーク試験を行った結果が図3です。
図3:共有バッファ調整後とトランザクションログバッファ調整後の比較
クライアント数が少ない場合には、もともとトランザクションログバッファが溢れることも少ないので、4クライアント以下ではほとんど性能は変化しませんでした。しかしクライアント数が増えるにしたがってトランザクションログバッファが溢れやすくなり、8クライアント以上では大きな性能向上が見られます。特に16クライアントにおいては30tps近い性能向上が認められました。
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まとめ
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トランザクションログバッファの調整は一般に忘れがちなチューニング項目です。ですが更新が多い環境においては顕著にパフォーマンスが変わってきますし、時には共有バッファサイズを増やすよりも有効な場合もあるほどです。トランザクションログバッファを増やしてもそれほどメモリは消費しませんから、何はともあれ忘れずに大きくしてしまいましょう。
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次回のチューニング予告
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次回は、PostgreSQL 8.0で導入されたライタープロセスに関する設定を取り上げます。設定を調節してあげることで最適なパフォーマンスが得られるようになります。どうぞお楽しみに!
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著者プロフィール
日本PostgreSQLユーザ会 片岡 裕生
1995年よりインターウィズという屋号で個人事業を営む。普段はPostgreSQLを用いたウェブアプリケーション開発などを行う。各コンピュータ情報誌にてPostgreSQL関連記事や連載を執筆。日本PostgreSQLユーザ会の創立メンバーの1人で、同会の技術担当理事、PostgreSQLのしくみ分科会座長を経て、2004年度からは理事長を勤める。
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