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Eclipse実践プラグイン開発
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第9回:プロパティと設定の拡張
著者:ビーブレイクシステムズ  大森 洋行   2005/8/29
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"page"のプロパティ設定

   "org.eclipse.ui.propertyPages"を右クリックします。表示されたポップアップ・メニューから「新規」 - 「page」を選択し、"page"のプロパティを以下のように設定し、保管します。
プロパティ
内容
id examples.hello2.pages.SamplePropertyPage
プロパティ・ページを識別するID
name サンプル・プロパティー・ページ
表示される名前
objectClass org.eclipse.jdt.core.IJavaProject
プロパティ・ページが登録されるクラスの完全修飾名
class examples.hello2.pages.SamplePropertyPage
org.eclipse.ui.IWorkbenchPropertyPageインターフェースを実装するクラス(プロパティ・ページ・クラス)
icon 値:なし
アイコンのパス
nameFilter 値:なし
オブジェクト名によってプロパティ・ページを登録するときのワイルドカード・マッチ条件
adaptable 値:なし
objectClassで指定したクラスがorg.eclipse.core.resources.IResourceに適合する型のときに、このプロパティ・ページを使用するかどうかを示すフラグ。デフォルトは、"false"
クラスを作成し、プロパティ・ページを追加

   概要」ページの「すべての拡張」から「org.eclipse.ui.propertyPages」 - 「サンプル・プロパティー・ページ」を選択し、「拡張エレメント詳細」の「class」リンクをクリックして、examples.hello2.pages.SamplePropertyPageクラスを作成します。

   次にSamplePropertyPageクラスに以下のようにコードを記述します。

public class SamplePropertyPage extends PropertyPage implements IWorkbenchPropertyPage {

    public SamplePropertyPage() {
        super();
    }

    protected Control createContents(Composite parent) {
        Label label = new Label(parent, SWT.NONE);
        label.setText("Hello, Eclipse world");
        return label;
    }

}
   マニフェスト・エディターによって生成されたSamplePropertyPageクラスは、org.eclipse.ui.dialogs.PropertyPage抽象クラスを継承し、IWorkbenchPropertyPageインターフェースをインプリメントしています。

   以上で、プロパティ・ページを追加することができました。ワークベンチ・ランタイムを起動し、Javaプロジェクトを右クリックし、ポップアップ・メニューから「プロパティ」を選択してみてください(図2)。

   これまでに、プロパティ・ページを追加する手順について説明しました。次に、拡張ポイントとプロパティ・ページ・クラスについて説明します。


拡張ポイント

   拡張する拡張ポイントは、"org.eclipse.ui.propertyPages"で、extension要素の構造を図4にまとめました。

"org.eclipse.ui.propertyPages"のextension要素の構造
図4:"org.eclipse.ui.propertyPages"のextension要素の構造


プロパティ・ページ・クラス

   プロパティ・ページ・クラスでは、プロパティ・ページの機能を実装します。プロパティ・ページ・クラスは、org.eclipse.ui.IWorkbenchPropertyPageインターフェースをインプリメントしなければいけません。

   IWorkbenchPropertyPageインターフェースを中心にインターフェースやクラスの関係を図5に示します。

IWorkbenchPropertyPageインターフェースとPropertyPageクラス
図5:IWorkbenchPropertyPageインターフェースとPropertyPageクラス

   「プロパティ・ページの追加」で作成したSamplePropertyPageクラスで継承したPropertyPage抽象クラスは、IWorkbenchPropertyPageインターフェースやその他のインターフェースで定義されているメソッドを実装していますが、プロパティ・ページ・クラスでは、もう1つcreateContentsメソッドを実装する必要があります(表1)。

メソッド 内容
createContents GUIコンポーネント作成などを実装

表1:実装するメソッド

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ビーブレイクシステムズ社 大森 洋行
著者プロフィール
ビーブレイクシステムズ社  大森 洋行
中堅システム開発会社にて、データベース検索ソフトの開発・導入コンサルティング・セミナー講師に従事。その現場の中で、Java及びオープンソースを用いたシステム開発は今後のシステム開発の主流になると考え、それらを独学で学ぶ。本格的にそれらを用いた開発に携わるため、ビーブレイクシステムズに入社。現在、データ項目やその流れの分析に重点をおきながら、Javaやオープンソースを用いたシステム開発に携わる。


INDEX
第9回:プロパティと設定の拡張
  はじめに
"page"のプロパティ設定
  設定ページの追加
  拡張ポイント