TOP設計・移行・活用> パッケージの解凍・展開
Big Brother
Big Brotherによるネットワーク監視

第2回:インストールと基本設定
著者:イー・アクセス  矢萩 茂樹   2005/10/5
前のページ  1  2   3  4  次のページ
パッケージの解凍・展開

   ダウンロードしてきたパッケージは以下のようにtarコマンドで解凍します。
[bb@bb0.xy.jp ~]$ pwd
/home/bb
[bb@bb0.xy.jp ~]$ tar xzvf bb-1.9h.tar.gz
BB.README.FIRST
BBSVR-bb1.9h-btf.tar
BBCLT-bbc1.9h-btf.tar
[bb@bb0.xy.jp ~]$
   パッケージはBBサーバ用とBBクライアント用の2つファイルが一緒にアーカイブされており、まずはBBサーバをtarコマンドにて展開します。BBサーバを稼働させるうえではサーバの各ホームディレクトリを基点に説明することが多くなります。

   ここでサーバのホームディレクトリを$BBHOME=/home/bb/serverとなるようにシンボリックリンクを作成しておきます。

[bb@bb0.xy.jp ~]$ tar xvf BBSVR-bb1.9h-btf.tar
[bb@bb0.xy.jp ~]$ ln -s bb1.9h-btf server
[bb@bb0.xy.jp ~]$ ls -l
total 40
-rw-r--r-- 1 bb bb 589 Jun 10 22:55 BB.README.FIRST
-rw-r--r-- 1 bb bb 400384 Jul 9 05:30 BBCLT-bbc1.9h-btf.tar
-rw-r--r-- 1 bb bb 1163776 Jul 9 05:30 BBSVR-bb1.9h-btf.tar
-rw-r--r-- 1 bb bb 443512 Sep 18 04:38 bb-1.9h.tar.gz
drwxrwxr-x 11 bb bb 4096 Sep 18 14:46 bb1.9h-btf
lrwxrwxrwx 1 bb bb 11 Sep 18 04:39 server -> bb1.9h-btf/
[bb@bb0.xy.jp ~]$
BBサーバのコンパイルとインストール

   パッケージ展開が完了した後はコンパイルを行い、ソフトのインストール手順に移ります。


bbconfigの実行

   BBサーバのコンパイルを行うにあたり、まず環境設定スクリプトのbbconfigを実行します。この作業では/cgi-binディレクトリへのCGIスクリプトの書き込みなどがあるためroot権限で作業を行います。

[bb@bb0.xy.jp ~]$ su
Password:
[root@bb0.xy.jp /home/bb]# cd server/install
[root@bb0.xy.jp /home/bb/server/install]# ./bbconfig
   このスクリプトは対話式となっており、表3のa〜kの質問に答えることで各プラットフォーム用の設定が反映されます。ほとんどの質問はデフォルトの通りで大丈夫なので確認後「Return」で問題ないのですが、cgi-binの場所や障害通知メールアドレスなどの情報はそれぞれ指定が必要なので、事前に決めておく必要があります。図1にBBサーバのインストールログを示します。

  1. ライセンスについての許諾
  2. OSタイプの指定
  3. BBサーバ稼動アカウントの指定
  4. ホスト名称にFQDN形式を使用するかの指定
  5. BBDISPLAY/BBPAGERサーバ稼動ホスト指定
  6. 障害通知のデフォルト通知先の設定
  7. BBDISPLAYサーバWebのリンク元指定
  8. BBDISPLAYサーバcgiディレクトリ指定
  9. BBDISPLAYサーバcgiのリンク元指定
  10. BB-CGIスクリプトの上書き確認
  11. BBDISPLAYサーバWebサーバ稼動アカウント・グループ指定

表3:設定の質問事項

BBサーバインストールログ
図1:BBサーバインストールログ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   bbconfigスクリプトはroot権限で実行しているので、作成されたスクリプトやディレクトリはroot権限になっています。これらをまとめてBB所有者のアクセス権に変更しておきます。この作業が完了すると、root権限は必要ありませんので、ユーザアカウントのbbに戻ります。

[root@bb0.xy.jp /home/bb/server/install]# cd /home/bb
[root@bb0.xy.jp /home/bb]# chown -R bb server bbvar
[root@bb0.xy.jp /home/bb]# exit
[bb@bb0.xy.jp ~]$
コンパイルとインストール

   以上でコンパイル準備が完了となります。$BBHOME/srcディレクトリに移動し、以下の手順でBBサーバのコンパイルとインストールを行います。

[bb@bb0.xy.jp ~]$ cd server/src
[bb@bb0.xy.jp ~/sever/src]$ make
[bb@bb0.xy.jp ~/sever/src]$ make install
   コンパイルの際に、Warningメッセージが出力されることがありますが、大抵は問題なく完了しているはずです。Fedra Core 4ではgcc 4.0との相性の問題で1.9hは1ヶ所エラーとなりコンパイルが失敗します。修正については別途コラムに説明しているので、ソースを修正して再度コンパイルしてみてください。

Fedora Core 4でのソース修正

   Fedora Core 4ではほかのOSに先行してgcc 4.0が採用されています。1.9hのソースは以下の箇所で関数の定義部分でエラーがでることから、修正が必要となります。修正後、コンパイルするようにしてください。

対象:$BBHOME/src/bbd.c
修正前 717行目:static void bbd_timeout()

修正後 717行目:void bbd_timeout()
前のページ  1  2   3  4  次のページ


イー・アクセス株式会社 矢萩 茂樹
著者プロフィール
イー・アクセス株式会社  矢萩 茂樹
2000年、個人で使えるメガレベルのサービスを目のあたりにして同社立ち上げに参加。ADSLによるブロードバンドIPネットワークの設計・企画に従事。その関連で気軽に使えるネットワーク監視手法についての検討からオープンソースベースのツールをInternetWeekなどで紹介するにいたる。現在、空気媒体のブロードバンド実現に向けて奮闘中。


INDEX
第2回:インストールと基本設定
  はじめに
パッケージの解凍・展開
  後処理:bbディレクトリの権限変更
  BBサーバが稼働しているノードの指定