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Big Brother
Big Brotherによるネットワーク監視

第2回:インストールと基本設定
著者:イー・アクセス  矢萩 茂樹   2005/10/5
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後処理:bbディレクトリの権限変更

   障害履歴を表示するCGIスクリプトであるbb-histlog.shは、$BBHOME/www/repディレクトリをtempファイル作成領域にしています。このスクリプトはCGIとしてWebサーバから呼び出されるので、このディレクトリがnobodyでも書き込めるように以下の手順で変更します。
[bb@bb0.xy.jp ~/sever/src]$ cd /home/bb/server/www
[bb@bb0.xy.jp ~/sever/www]$ chmod 775 rep
[bb@bb0.xy.jp ~/sever/www]$ chgrp nobody rep
[bb@bb0.xy.jp ~/sever/www]$ ls -l rep/
drwxrwxr-x 2 bb nobody 512 Sep 7 15:56 rep
[bb@bb0.xy.jp ~/sever/www]$
後処理:Webページのための設定

   BBの監視状態はHTMLドキュメントの形で管理者に提供されます。監視結果は$BBHOME/wwwディレクトリに保管され、これをApacheのhtdocs配下から参照できるように設定します。ここでは監視結果ディレクトリを以下のコマンドにてシンボリックリンクとして参照可能とする手順を示します。

[bb@bb0.xy.jp ~/sever/www]$ su -
Password:
[bb@bb0.xy.jp ~]# ln -s /home/bb/server/www /var/www/html/bb
[bb@bb0.xy.jp ~]# exit
[bb@bb0.xy.jp ~/sever/www]$
BBサーバの設定

   ここまででBBサーバのインストール作業は完了となりますが、この時点ではBBサーバへの監視対象の登録など監視設定はされていません。監視サーバとして稼働させるためには当然監視対象の登録が必要となります。今回はとりあえず監視できるところまで設定してみましょう。

   BBの設定ファイルはBBホームの下のetcディレクトリ($BBHOME/etc)に保存されています。サーバとして稼働させるためには、監視対象登録を行うbb-hostsと障害通知先を登録するbbwarnrules.cfgへ設定を投入します。障害通知先は先のインストール設定ですべてbb@bb0.xy.jpに通知をすることになっているので、今回はこの部分は手を入れないこととして、監視対象の登録のみ行いましょう。


監視対象の設定:$BBHOME/etc/bb-hosts

   監視対象は$BBHOME/etc/bb-hostsファイルに設定します。このファイルは/etc/hostsファイルとほぼ同形式のテキストフォーマットで、監視ノードを登録していきます。基本レコードフォーマットは以下の通りとなります。

<IPアドレス> <監視対象ノード名> # <監視指定タグ> <監視指定タグ> ...
   <IPアドレス>と<監視対象ノード名>が必須レコードとなっており、オプション指定として"#"の後に<監視指定タグ>を列挙していく形式になります。

   <監視指定タグ>の部分には、監視対象ノードに対して行なうサービス稼働試験項目やIP死活監視の方法指定のほかに、ノードが分担しているBBサーバ機能指定を定義します。表4に設定可能な<監視指定タグ>を示します。

bb-hosts監視指定タグ一覧
表4:bb-hosts監視指定タグ一覧
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大表示します)

   それでは具体的な例をいくつか示しましょう。


IP死活監視のみ行う監視対象ノード

   一番ベーシックなものとしてIP死活監視だけをするノードです。この場合は対象の<IPアドレス>と<監視対象ノード名>だけを指定すればよいので、以下のようになります。

設定例1(IP死活監視のみ行う監視対象ノード)
172.17.201.18 hq-sw0
サービス監視も行う監視対象ノード

   サービス監視を行うサーバに対しては<監視指定タグ>により、監視対象ノードにて稼働確認を行うサービスを列挙していきます。設定例2はメールサーバの例で、IP死活監視を行ったうえでsmtp/pop3/dns/sshをチェックするという指定になります。

設定例2(サービス監視も行なう監視対象ノード)
192.168.10.10 mail0.xy.jp # dns smtp ssh pop3
サービス監視だけを行い、IP死活監視を行わない監視対象ノード

   セキュリティ上の理由で、サービスは提供するが、pingに対して返事をしないという環境で運用されている方もいるかと思います。このようにサービス監視のみを行い、IP死活監視を行わないノードの場合には設定例3のように指定します。

設定例3(サービス監視だけを行い、IP死活監視を行わない監視対象ノード)
172.18.100.129 vweb1.xy.jp # noping http://www.yz.jp/ ssh ftp smtp
サービス稼働監視設定上の注意

   サービス監視の設定で1点注意が必要なのが、ホスト名からのアドレス解決の順番です。BBでは<監視対象ノード名>を使って、まずはDNSの/etc/hostsでアドレス解決を試みます。ここでアドレスがわからなければbb-hostsのアドレスで試験をする処理になっているので、<監視登録ノード名>はDNSの/etc/hostsファイルと同期するように管理しましょう。

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イー・アクセス株式会社 矢萩 茂樹
著者プロフィール
イー・アクセス株式会社  矢萩 茂樹
2000年、個人で使えるメガレベルのサービスを目のあたりにして同社立ち上げに参加。ADSLによるブロードバンドIPネットワークの設計・企画に従事。その関連で気軽に使えるネットワーク監視手法についての検討からオープンソースベースのツールをInternetWeekなどで紹介するにいたる。現在、空気媒体のブロードバンド実現に向けて奮闘中。


INDEX
第2回:インストールと基本設定
  はじめに
  パッケージの解凍・展開
後処理:bbディレクトリの権限変更
  BBサーバが稼働しているノードの指定