<測定項目>のトラフィック監視の注意・警報レベルのしきい値を設定します。bb*yellowが注意レベル、bb*redが警報レベルの指定になります。値の設定方法は測定値とパーセント値の2つが設定でき、パーセント指定の場合には<測定項目>で設定される「MaxBytes[<測定項目>]:」での値を100%とした比率で計算されます。
bb*yellow[<測定項目>]: <上限しきい値>
bb*red[<測定項目>]: <上限しきい値>
設定例
bb*red[fw-dmz-bps]: 100000 # 測定値指定の場合
bb*red[fw-dmz-bps]: 80% # パーセント指定の場合
設定に当たって注意が必要なのはトラフィックでの設定です。SNMPではトラフィックは「ifInOctets/ifOutOctets」というSNMPのインターフェース情報から取得します。これはインターフェース情報名称が示す通りOctet系であり単位はByteです。MRTGも基本はこれに準じていることから「1byte=8bit」で設定を行います。
しかしトラフィックは「bps=bit/sec」のようにBit系の単位で表示されます。FastEthernetの例にすると帯域幅は100Mbpsであらわされます。これをMRTGで埋めるのが「Options[<測定項目>]: bits」という設定ですが、基本はやはりByte単位系になるので設定値についてもByte単位で設定する必要があります。
FastEthernetインターフェースを監視する設定を図8に示します。

図8:FastEthernetインターフェースを監視する設定 (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
ここで注意レベルは伝送帯域の60%、警報レベルは80%で設定するとします。FastEthernetは100Mbit/sesの帯域を持っているので、Byte系に直すと12,500,000byte/secがMaxByte項目に設定されます。ここで注意レベルは「12,500,000 * 60%=7,500,000byte/sec」となり、警報レベルは「12,500,000 * 80%=10,000,000byte/sec」となるので、この値が各レベルの設定タグに指定されることになります。
監視しきい値タグは上限値のみの設定のほかに下限値も指定もできます。トラフィック監視では当然インターフェースの伝送能力を超えた場合の監視も必要ですが、24時間必ずトラフィックが流れているはずの回線については最低トラフィックの監視をすることも重要です。あるはずのトラフィックがないということはどこかで障害が発生している可能性が高いからです。この場合は以下のフォーマットにてしきい値を設定します。
指定方法は、IN/OUTの両方同じしきい値を使う場合は以下のように上限値と下限値を指定します。
上限下限値指定(IN/OUT同値指定)方法
bb*yellow[<測定項目>]: <下限しきい値>:<上限しきい値>
bb*red[<測定項目>]: <下限しきい値>:<上限しきい値>
IN/OUTに別々の値を使う場合には、以下のようにそれぞれの上限下限のしきい値を設定することとなります。
上限下限値指定(IN/OUT個別指定)方法
bb*yellow[<測定項目>]: <入側下限しきい値>:<入側上限しきい値>:<出側下限しきい値>:<出側上限しきい値>
bb*red[<測定項目>]: <入側下限しきい値>:<入側上限しきい値>:<出側下限しきい値>:<出側上限しきい値>
図9に設定例と警報発出範囲を示します。

図9:bbmrtg.plしきい値設定の範囲(上限下限値の指定)
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