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企業IT動向調査2005
ユーザ企業におけるIT動向調査2005

第3回:ネットワーク技術とERPの導入動向
著者:日本情報システム・ユーザー協会   2005/8/17
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保守価格の高さが課題

   採用しているERPパッケージ製品の満足度を、導入費用、保守費用、品質、の3つの観点で調査を行ったところ、品質に関しては、非常に満足、満足をあわせると26.1%となり、一定の評価を得ているといえる。

   それに対し、導入価格は満足している企業が13.0%、保守運用価格にいたっては、7.5%で、逆に不満を持つ企業が半数を超え、特に保守費用の高さが課題となっており、ユーザーの悩みとなっている。ERP製品提供ベンダーへ対し、保守費用低減への努力を期待したい。
使用中の主な製品満足度
図6:使用中の主な製品満足度
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


導入時に重視する点

   自社業務や業務環境との整合性が最も重視されるERPパッケージを選択する際に重視する項目として、多くの企業が「自社業務や業務環境との整合性」を最も重視する項目に挙げている(34.0%)。

   年度別に見てみると、ERPパッケージの普及が進むにつれ、性能や価格よりも、自社に適用できるのか、自社に合うかどうかを重視するようになってきており、より現実的な導入がなされるようになってきたといえる(表2)。

   04年度 03年度 02年度
1位 自社業務や業務環境との整合性 34.8% 自社業務や業務環境との整合性 22.3% 性能 23.7%
2位 性能 14.9% 性能 17.5% 適用可能業務の範囲・網羅性 14.8%
3位 価格/カスタマイズの容易さ 10.1% 適用可能業務の範囲・網羅性 14.2% 価格 11.1%

表2:ERPパッケージ選択時に重視する点

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日本情報システム・ユーザー協会
著者プロフィール
日本情報システム・ユーザー協会
社団法人 日本情報システム・ユーザー協会
ユーザーの立場からの産業情報化の推進を目的とし、大手ユーザー企業を中心に、約250社の会員を擁し、経営とITに関する様々なテーマや、立場に応じた40以上の委員会、研究会、研究プロジェクトを実施し、毎年、各種調査・研究報告書の刊行や、提言を行っている。1962年、日本データ・プロセシング協会として創立、1992年社団法人日本情報システム・ユーザー協会として、全面的に拡充改組。
http://www.juas.or.jp/


INDEX
第3回:ネットワーク技術とERPの導入動向
  ネットワーク技術の導入
  システム構築におけるソフトウェア開発の方針とERPパッケージの採用
保守価格の高さが課題