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価格は「見積もりの妥当性」が重要
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「価格が高い点」を不満要因としてあげる企業は減少している。2002年度までは、これが不満要素として最も多くあげられていたが、徐々に順位を落としている。
「見積り金額の妥当性が不明」との不満が引き続き上位を占めていることを考慮すると、価格については単に高いということよりも見積り根拠の妥当性に関心が移っている(図1)。
これは、大企業において、委託先を1社にまとめる企業が増えている傾向にあることと関連していると考えられる。
また、数社比較においても単にコストが安いベンダーに依頼して失敗したプロジェクトがでており、そういった過去の痛い経験からの教訓もあると考えられる。インタビューでも、以下のような失敗談が聞かれた。
数社比較で、費用・期間で決めてしまったところ、失敗した。初めてつきあったベンダーだった。RFPの出し方も悪かったのだろうが、業務がわからないままの提案であり、先方から見れば「こんなに業務が複雑だと思わなかった」というところだった。
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システム仕様定義不足をあげる企業が圧倒的多数
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発注者側から反省すべきところは何かについても上位2点をあげてもらった。これについても不満点と同様に、反省項目の1位としてあげられたものに2点、反省項目の2位に1点として各反省点の回答を合計したものが、図2である。
図2:発注者としての反省点 (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
本年度も「システム仕様の定義が不十分」「要求仕様条件(RFP)を明確に提示しなかった」の2点が圧倒的に多く、昨年からの改善は見られなかった。
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著者プロフィール
日本情報システム・ユーザー協会
社団法人 日本情報システム・ユーザー協会
ユーザーの立場からの産業情報化の推進を目的とし、大手ユーザー企業を中心に、約250社の会員を擁し、経営とITに関する様々なテーマや、立場に応じた40以上の委員会、研究会、研究プロジェクトを実施し、毎年、各種調査・研究報告書の刊行や、提言を行っている。1962年、日本データ・プロセシング協会として創立、1992年社団法人日本情報システム・ユーザー協会として、全面的に拡充改組。
http://www.juas.or.jp/
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