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Solaris Expressでアプリケーション構築環境を作ろう
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今回は、Solaris Express Developer Edition(以下、SXDE)とオープンソースソフトウェアを組み合わせて、動的なコンテンツを提供するWebサイトの開発に最適なアプリケーション環境の構築方法を紹介します。
皆さんはLAMPという造語(バズワード)をご存知のことと思います。これは、OSの「Linux」、Webサーバの「Apache HTTP Server」、データベースの「MySQL」、そしてスクリプト言語である「PHP(またはPerl、Python)」の組み合わせを指しているものです。動的なコンテンツを提供するWebサイトやWebベースのアプリケーション構築に必要な環境の組み合わせとして普及しています。無償で手に入るオープンソースソフトウェアだけで大量のアクセスを集めるWebサイトを構築することがすでに可能になっています。
ここでOSとしてSolarisまたはOpenSolarisとAMPを組合せたものを「SAMP」と呼びたいと思います。第3回では、SXDEにAMPそれぞれの最新バージョン(Apache 2/MySQL 5/PHP 5)を導入し、最新のSAMPサーバを構築する方法を紹介します。
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Solaris Express Developer Editionとオープンソースソフトウェア
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SXDEをインストールすると、複数のオープンソースソフトウェアも同時にインストールされます。代表的なところでは、Webブラウザの「Firefox 2.0」、メールクライアント/RSSリーダの「Thunderbird 1.5」、オフィススイートの「StarOffice 8」などがインストールされます。また、「/usr/sfw/ディレクトリ」にはCコンパイラの「gcc 3.4.4」のほか、GNU make,autoconfなどの代表的なオープンソースソフトウェアが多数インストールされています。
SAMPを構成するソフトウェアでは以下のものが含まれます。
- Webサーバ
- Apache 1.3.37
- Apache 2.2.3
- データベース
- MySQL 4.0.24
- PostgreSQL 8.1.5
- スクリプト言語
- perl 5.8.4
表1:SAMPを構成するソフトウェア
このように、MySQLは現在の最新バージョンより1世代ほど古いものがインストールされています。またPHPは別途インストールする必要があります。
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MySQL 5をインストールする
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そこでMySQLの最新バージョンであるMySQL 5とPHPの最新バージョンであるPHP 5をSXDEへ導入する方法を以下で紹介します。
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Solaris用MySQL 5パッケージの入手
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GNU GPLのもと無償で利用可能なMySQL Community ServerのSolaris用パッケージがMySQL公式サイよりダウンロード可能です。
このWebサイトではSPARC版Solarisおよびx86版Solarisそれぞれに対応した「MySQL Community Server」が、Solarisのpkgaddコマンドに対応したパッケージ形式で配布されています。今回はこのサイトからMySQL 5.0.41(32ビット版)のSolaris 10用パッケージを入手します。
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MySQL 5パッケージのインストール
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最初にMySQLを起動するユーザアカウントmysqlとグループmysqlをSXDEに作成します。それぞれ「useradd」コマンドと「groupadd」コマンドを用います。
# groupadd mysql ←グループmysqlを作成
# useradd -g mysql mysql ←グループmysqlに所属するユーザmysqlを作成
ダウンロードしたパッケージはgzip形式で圧縮されていますので「gunzip」コマンドで展開した後、「pkgadd」コマンドを使ってインストールします。
$ gunzip mysql-5.0.41-solaris10-i386.pkg.gz
# pkgadd -d mysql-5.0.41-solaris10-i386.pkg
MySQLのコマンドや設定ファイル、ドキュメント、manページなどは「/opt/mysql/mysql」ディレクトリへインストールされます。また「/usr/local/mysql」から「/opt/mysql/mysql」ディレクトリへ対してシンボリックリンクが作成されます。これは「pkginfo」コマンドを使うことで、MySQL 5.0.41が「mysql」というパッケージ名でインストールされたことが確認できます。
# pkginfo -l mysql
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著者プロフィール
サン・マイクロシステムズ株式会社 塚田 大輔
システムズ・ビジネス統括本部
サーバ製品の販売プロモーションを担当する部署に所属しています。現在は、マルチコア・プロセッサや仮想化技術を活用し、WebサーバなどWeb層、アプリケーション層のサーバ統合のソリューション開発や提案に取り組んでいます。
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