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徹底比較!! エンタープライズサーバOS
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第4回:エンタープライズサーバOSの機能を見る(3) Solaris編
著者:大神企画 富樫 純一 2005/01/28
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2004年末、サン・マイクロシステムズは同社のUNIX OS「Solaris」の最新バージョン「Solaris 10」を発売した。今回のバージョンアップでは、UNIXサーバ市場における地位を揺るぎないものにするとともに、伸長するLinuxを牽制する新しい機能が搭載されている。今回は、600以上の新機能が追加されたというSolaris 10を紹介しよう。
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画面:Solaris 10で採用されているGNOMEベースの「Sun Java Desktop System」
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UNIX市場を主役にしてきたSolaris
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UNIXサーバは1990年代以降、従来のメインフレームやミニコンに変わって企業の基幹業務システムの中核を担ってきた。また、2000年〜2001年にインターネットが爆発的に普及し、いわゆるドットコム企業が注目された時期には、インターネットサーバの主力としてUNIXサーバがもてはやされた。
そうしたUNIXサーバの中でも、常にトップクラスのシェアを誇り、常にUNIX市場の主役にいたのがサン・マイクロシステムズだ。Solarisは、そのサンが開発したUNIX OSである。
Solarisが登場したのは、1991年。当時、サンは「SunOS」というBSD系OSを開発していたが、1991年にリリースした「SunOS 4.1.1B」を「Solaris 1.0」としたのがSolarisの始まりだ。1992年の「SunOS 5.0」からUNIXの互換性確保を目指してSVR4(System V Release 4)系に変更。そのバージョンは「Solaris 2.0」になった。BSD系の「Solaris 1.x」は1994年までリリースされたので、しばらくはSVR4系のSolaris 2.xと並存していた。
1998年のSunOS 5.7からは、SolarisのバージョンナンバーがSunOSのマイナーバージョンを指すようになり、Solaris 7となった。以降、2000年のSolaris 8、2002年のSolaris 9、そして2004年のSolaris 10へと続く。
なお、Solarisは本来、OSのカーネル部分とウィンドウシステム、ネットワーク機能を統合した基本ソフトウェアパッケージを指しているが、現在はサンのUNIX OSの呼称として使われる。そして、Solarisのカーネル部分をSunOSと呼んでいる。
大手UNIXベンダーは、サーバコンピュータを開発するハードウェアベンダーの顔と、そのハードウェアで稼働するOSベンダーの顔を持っている。もちろん、サンも例外ではなく、Solarisが稼働する主流のプラットフォームはサンのRISCプロセッサ「SPARC」である。ただし、Solarisの場合、サーバコンピュータの台数ベースのシェアで圧倒的なシェアを持つインテルx86向けのOSもリリースしている。最近では、ミドルレンジ以上のサーバではSPARC、インターネットWebサーバなどのエッジサーバではx86が主流だ。
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64ビットx86をサポート
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Solraisは、SVR4系UNIXの機能をすべてサポートするのに加え、マルチスレッド、マルチプロセッサにもいち早く対応。SunOS自体はもともとエンジニアリング・ワークステーションとして広く使われていたのだが、マルチプロセッサシステムにおける稼働実績の豊富さから、Solarisはエンタープライズサーバ用途にも数多く使われてきた。
商用UNIXを牽引してきたとも言えるSolarisの最新バージョンが「Solaris 10」である。その新しい特徴としてまず挙げられるのが、x86系の64ビットアーキテクチャであるAMD64およびEM64Tを完全にサポートし、最適化した点である。これにより、商用UNIXではプラットフォームの選択肢が最も多いOSになった。
特にサンはAMD Opteronを強力にコミットしており、同社が得意とするエッジ向けのエントリーサーバにはOpteronを積極的に搭載している。また、他社製ハードウェアへの対応も積極的に進め、サン自身が動作確認したハードウェアベンダー各社のコンピュータを掲載したハードウェア互換リストも公表している。
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著者プロフィール
有限会社大神企画 富樫 純一
代表取締役。週刊COMPUTERWORLD(IDG)編集記者を経て、月刊WINDOWS WORLDの創刊に携わる。1996年に編集長。1998年に月刊PC WORLD創刊。1999年、編集プロダクションを設立して独立。現在、幅広い執筆活動を展開。また、NHK BS「何でも解決!パソコンマガジン」にレギュラー出演するなど、テレビ・講演活動にも活躍。
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