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1日目(10月24日)の続き
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前回は講習の各ユニット内容の説明まで紹介しましたので、今回からは実際の講習について紹介します。
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ユニット1 ハードウェア、デバイス設定、インストール
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ユニット1ではRHEL(Red Hat Enterprise Linux)がサポートしているハードウェアやLinuxのインストール手順、インストール後の基本的な設定について解説が行われ、実際の作業を行います。
基礎といって侮ることはできません。恥ずかしながらインストール中に「Ctrl + Alt + F2」でbashが使えることをここではじめて知りました。これを使えばスワップパーティションの容量を指定するときに「このマシンはメモリをいくつ積んでいるか忘れてしまった。再起動しないとわからない」という事態を避けられるわけです。
また、"system-config"系コマンドについても説明がありました。"system-config"系コマンドはRed Hatが提供する設定ツールですが、次のような不満がありました。
- Red Hat系でしか使えない
- どの設定ファイルを書きかえているかがわからない
表1:system-config系のコマンドへの不満点
1はRed Hat Enterprise Linuxの講習なのででてくるのも当然ですが、2はわかりやすさとブラックボックス化のトレードオフというところで、個人的にはあまり使わないかなと思いました。「でも、便利そうなコマンドが色々とありそう」と思いつつ、講習を楽しんでいました。
演習ではグラフィカルインストール(NFSインストール)とテキストインストール(FTPインストール)を行いました。
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ユニット2 ブートプロセス
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このユニットではLinuxのブートプロセスについて解説がありました。次のようなブートプロセスの流れについて一通りの説明がありましたが、ここでは特に難しい部分はありませんでした。
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BIOS → MBR → ブートローダ → カーネル → init(inittab) → /etc/rc.d/rc.sysinit → /etc/rc.d/rcX.d → 仮想コンソール
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演習では"chkconfig"コマンドを使用した起動サービスの設定とGRUBでの起動パラメータの変更を行いました。
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ユニット3 Linuxファイルシステム管理
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このユニットではパーティション管理、オートマウントを含めたファイルシステムについての解説がありました。
最初にパーティション作成の話がありました。またこのとき説明があった"partprobe"コマンドについては知りませんでしたが、非常に便利なコマンドです。パーティション作成をした後にこのコマンドを実行すると、マシンをリブートをしなくてもメモリ上のパーティションテーブルが更新されます。
あとは「"mke2fs"コマンド」「ext3ファイルシステム」「ファイルシステムのマウント」「/etc/fstabファイル」「オートマウント」などについての説明がありました。
そして最後にSELinuxについて軽く説明がありました。日本ではこれから普及していくような面白い技術だと思います。こんなご時世ですから、いつか本腰を入れて勉強したいところです。演習ではファイルシステムの作成と「ext2 → ext3」といったファイルシステムの変換を行いました。
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ユニット4 RPMによるソフトウェアの管理
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このユニットではRPM関連のコマンドとユーティリティについての解説がありました。RPMパッケージのインストール/アンインストール/アップデート/クエリについて一通り説明がありましたが、クエリではいろいろなオプションを使えることに驚きました。
RPMパッケージをインストールするときに"--aid"オプションをつけると依存関係を解決しながらインストールを行ってくれます。いつの間にこんな便利なオプションができたんでしょうか。筆者はこの時まで知りませんでした。いままでに依存関係で泣かされてきただけに、うれしい限りです。
また、"system-config-package"コマンドについての説明がありました。これは"system-config"系コマンドですが、パッケージをグループごとにインストールすることもできるので使い方によっては便利そうです。
このユニットの途中で1日目の講習は終了となりました。
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1日目を終えて
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いくつか知らないこともありましたが、内容について難しすぎるということはなく、楽勝とはいえないまでもつつがなく終了しました。しかしながら、4日後に試験を控えていることを考えるとうかうかしていられません。
帰宅してから明日以降の予習をしました。予習なんて大学生以来でしたので、試験前にやきもきしていたのを思いだしつつ、試験へのモチベーションを高めていきました。
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著者プロフィール
株式会社シンクイット 三野 崇文
C言語のプログラマ、ネットワークエンジニアの経験を経て、シンクイットにて現職。プログラマ時代にアキアのノートPCにTurbolinuxをインストールして、ノートPCでUNIXクローンのOSが動くことに感動。前職でLinuxのサポートプロジェクトに参加したことにより、一時冷めていたLinux熱が再燃。それがきっかけで転職し、現在に至る。
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