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EIP
企業情報ポータルによるアプリケーション統合

第1回:なぜ今、EIPなのか
著者:みずほ情報総研  平古場 浩之   2006/7/3
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解決策はあるか

   情報システム部門には、「連携を行うために個別に連携プログラムを開発する」「新規にシステムを構築して対応する」という2つの選択肢がある。新規にシステムを構築する場合は、実現手段として「ビジネスプロセスそのものをパッケージに置きかえる」「システム同士を接続してデータ連携を行うハブのような基盤を別途用意する」などが考えられる。

   イメージとしては、前者はERP、後者はEAIを考えるとわかりやすい。

ERP、EAI、EIPによる統合の概念図/出所:みずほ情報総研
図3:ERP、EAI、EIPによる統合の概念図
出所:みずほ情報総研

   ポータルは、システム同士を接続するハブを構築する点ではEAIに近いが、そのハブをどこで実現するのかによってアプローチが異なってくる。

   EAIはデータとアプリケーションの統合・加工を行うが、ポータルはアプリケーションと利用者の業務役割を紐付け、ポータル画面、つまりプレゼンテーション部分での統合・制御を行う。

   ビジネスプロセスの変更によってシステムがかわる部分は、システムを構成する機能そのものではなく、機能を利用する組織・役割、そして活用する手順である。ポータルが注目されている理由の1つは、機能と組織・役割や手順とを分離することで、紐付けの変更を容易に実現しているからである。

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みずほ情報総研株式会社 平古場 浩之氏
著者プロフィール
みずほ情報総研株式会社   平古場 浩之
システムコンサルティング部コンサルタント
システム開発部門でのSE経験の後、社内システム企画部門、EIP事業企画を経て2003年から現職。現在はナレッジマネジメント、情報共有に関連するコンサルティング業務のほか、EIPやECM(企業コンテンツ管理)、SNS(ソーシャルネットワーク)などのICTツール動向の調査などを担当している。


INDEX
第1回:なぜ今、EIPなのか
  企業情報ポータル(EIP)とは何か
  ユーザ企業がITに求めているもの
解決策はあるか
  新しいプラットフォームとしての期待