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Sambaクライアントからの接続テスト
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Sambaサーバへの接続テストには、Windowsマシンからファイル共有を行ってテストしますが、まずSambaサーバ自身1台のみでテストを行います。サーバ1台だけでSambaクライアントのテストを行うには「smbclientコマンド」を用います。このコマンドでSambaサーバにコマンドラインでファイル共有を行うことが可能です。
smbclientコマンドを使ってクライアントからファイル共有を行うには、以下のようにします。
# smbclient -U testuser //172.16.10.50/testshare
「-U」にはアクセスするSambaユーザ名を指定します。その後「//」の後にSambaサーバのIPアドレス、その後にファイル共有名を指定します。
smbclientコマンドでSambaサーバにアクセスするとパスワードが聞かれます。これは-Uで指定したSambaユーザのパスワードです。Sambaユーザのパスワードでログインに成功すると図7のようなプロンプトが出るはずです。

図7:接続に成功したところ (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
この図を見るとSambaの設定ファイルsmb.confに指定した/home以下がdirコマンドにより共有されているかを確認します。ここでは「/home/koga」「/home/testuser」が見えることがわかります。さらにtestuserのホームディレクトリも見えるか確認してみましょう。

図8:testuserのホームディレクトリ (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
smbclientが提供するプロンプト上で「cd testuser」と入力し、testuserのホームディレクトリに移動します。そして「dirコマンド」によりホームディレクトリ内の各ファイルが表示されていることを確認します。
もしこのプロンプトが表示できない場合は、Sambaの設定に誤りがあるかアクセス制限されている可能性があります。アクセス制限によりSambaサーバにアクセスできない場合は、ファイアウォールなどの設定を見直す必要があります。
以上でSambaサーバ自身でのアクセステストは終わりです。Windows PCからファイル共有できるかどうかもテストする必要があります。Windows PCからファイル共有し、ファイルのダウンロードやアップロードができるかを確認してください。
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Sambaサーバにおいて最低限知っておくべき項目
- Sambaの設定ファイル/etc/samba/smb.confファイルのコメントを熟読せよ
- service smb startでSambaサービスが起動する
- smbpasswdコマンドでSambaユーザアカウントを作成せよ
- Sambaユーザアカウントに対応したLinuxユーザアカウントを事前に作成せよ
- Windows PCがなくてもsmbclientコマンドでSambaクライアントの接続テストが可能
- smbclientコマンドでは、Sambaユーザアカウント、SambaサーバのIPアドレス、共有名を指定する
- smbclientで接続できるかどうか以外に、Windows PCでファイル共有できるかも確認せよ
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著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社 古賀 政純
2000年よりUNIXベースのHAクラスタシステム及び、科学技術計算システムのプリセールスに従事。並列計算プログラミング講習会などを実施。その後、大手製造業及び官公庁系の大規模Linuxクラスタの導入、システムインテグレーションを経験。現在は、大規模エンタープライズ環境向けのLinuxブレードサーバ及びHP Serviceguard for Linux(HAクラスタソフトウェア)のプリセールスサポート、システム検証を担当している。毎日、Linuxサーバと寝食を共に(?)しています。
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