TOP
>
サーバ構築・運用
> Sambaクライアントからの接続テスト
Red Hat Enterprise Linux 5サーバ管理の基礎
第2回:最低限知っておくべきネットワークサービスの構築手順
著者:
日本ヒューレット・パッカード 古賀 政純
2007/6/19
前のページ
1
2
3
4
Sambaクライアントからの接続テスト
Sambaサーバへの接続テストには、Windowsマシンからファイル共有を行ってテストしますが、まずSambaサーバ自身1台のみでテストを行います。サーバ1台だけでSambaクライアントのテストを行うには「smbclientコマンド」を用います。このコマンドでSambaサーバにコマンドラインでファイル共有を行うことが可能です。
smbclientコマンドを使ってクライアントからファイル共有を行うには、以下のようにします。
# smbclient -U testuser //172.16.10.50/testshare
「-U」にはアクセスするSambaユーザ名を指定します。その後「//」の後にSambaサーバのIPアドレス、その後にファイル共有名を指定します。
smbclientコマンドでSambaサーバにアクセスするとパスワードが聞かれます。これは-Uで指定したSambaユーザのパスワードです。Sambaユーザのパスワードでログインに成功すると図7のようなプロンプトが出るはずです。
図7:接続に成功したところ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
この図を見るとSambaの設定ファイルsmb.confに指定した/home以下がdirコマンドにより共有されているかを確認します。ここでは「/home/koga」「/home/testuser」が見えることがわかります。さらにtestuserのホームディレクトリも見えるか確認してみましょう。
図8:testuserのホームディレクトリ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
smbclientが提供するプロンプト上で「cd testuser」と入力し、testuserのホームディレクトリに移動します。そして「dirコマンド」によりホームディレクトリ内の各ファイルが表示されていることを確認します。
もしこのプロンプトが表示できない場合は、Sambaの設定に誤りがあるかアクセス制限されている可能性があります。アクセス制限によりSambaサーバにアクセスできない場合は、ファイアウォールなどの設定を見直す必要があります。
以上でSambaサーバ自身でのアクセステストは終わりです。Windows PCからファイル共有できるかどうかもテストする必要があります。Windows PCからファイル共有し、ファイルのダウンロードやアップロードができるかを確認してください。
Sambaサーバにおいて最低限知っておくべき項目
Sambaの設定ファイル/etc/samba/smb.confファイルのコメントを熟読せよ
service smb startでSambaサービスが起動する
smbpasswdコマンドでSambaユーザアカウントを作成せよ
Sambaユーザアカウントに対応したLinuxユーザアカウントを事前に作成せよ
Windows PCがなくてもsmbclientコマンドでSambaクライアントの接続テストが可能
smbclientコマンドでは、Sambaユーザアカウント、SambaサーバのIPアドレス、共有名を指定する
smbclientで接続できるかどうか以外に、Windows PCでファイル共有できるかも確認せよ
前のページ
1
2
3
4
著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社
古賀 政純
2000年よりUNIXベースのHAクラスタシステム及び、科学技術計算システムのプリセールスに従事。並列計算プログラミング講習会などを実施。その後、大手製造業及び官公庁系の大規模Linuxクラスタの導入、システムインテグレーションを経験。現在は、大規模エンタープライズ環境向けのLinuxブレードサーバ及びHP Serviceguard for Linux(HAクラスタソフトウェア)のプリセールスサポート、システム検証を担当している。毎日、Linuxサーバと寝食を共に(?)しています。
INDEX
第2回:最低限知っておくべきネットワークサービスの構築手順
最低限知っておくべきネットワークサービスの構築手順
Apacheの稼動を確認する
Sambaサーバ
Sambaクライアントからの接続テスト