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レポート上での分析機能
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分析ツールではドリルダウン、スライシング、ダイシングという3つのOLAP分析操作は必須機能でした。しかし、レポーティング・ツールにおいてはそうではありません。
レポーティング・ツールにとっては、基本的に見たいデータが1つの画面に全て表示されているのが理想的です。とはいうものの、全てのデータを一画面に入れることは困難です。そこで、見たいデータの詳細レベルや範囲を簡単に変えられるようにするためにOLAP分析操作を利用するというのが、レポーティング・ツールにおける分析機能の目的といえます。
レポーティング・ツールではこのような目的で、分析操作としてドリルダウン機能とスライシング機能が利用可能になっている場合が多く見受けられます。
それでは、レポーティング・ツールでのドリルダウン機能とスライシング機能の例を見てみましょう。レポーティング・ツールとしてのOpenOLAPは分析機能をサポートしていませんので、ここではMicrosoft社のReporting Servicesを使用して説明します。
図6はReporting Servicesのレポート画面の例です。この図でドリルダウン可能な項目にはプラス型のボタンが表示されています。また、レポート上段にはスライシング用のセレクタが配置されています。
図6:Reporting Servicesのレポート画面例
プラス型のボタンをクリックするとドリルダウンが行われ、1つ下の詳細レベルのデータが表示されます(図7)。
図7:レポーティング・ツールのドリルダウン機能の例
セレクタを使用する場合はプルダウンメニューからメンバーを選択することで、スライシングを実行できます(図8)。
図8:レポーティング・ツールのスライシング機能の例
このスライシング方法の特徴としてあげられるのが、同一のディメンションにある複数階層を選択する時にはあらかじめ別々のプルダウンメニューを用意しておき、順番に1つずつ選択を行うという点にあります。
このように同じOLAP分析操作でも分析ツールとレポーティング・ツールでは、使用するユーザ層やその目的が異なりますので、違った観点から評価する必要があります。
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著者プロフィール
株式会社アイエイエフコンサルティング 平井 明夫
日本DEC(現HP)、コグノス、日本オラクルを経て現職。一貫してソフトウェア製品の開発、マーケティング、導入コンサルティングを歴任。 特に、データウェアハウス、BI、OLAPを得意分野とする。現在、企業業績管理、管理会計などデータ分析ソリューションの短期導入を可能にするテンプレートやパッケージの開発を行っている。
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