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Eclipse3ではじめるJava Webアプリケーション開発 |
第10回:JUnitの利用
著者:宮本 信二 2005/3/23
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テストケースの実装
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テストケースを実装していきましょう。ここでは次のように記述しました。ちゃんと割り切れる金額の場合と、割り切れない場合のテストを記述しています。
リスト2:WarikanTest.java
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package hoge;
import junit.framework.TestCase;
public class WarikanTest extends TestCase {
public void testGetPrice() {
Warikan warikan = new Warikan();
assertEquals( 2500, warikan.getPrice(10000,4) );
assertEquals( 2501, warikan.getPrice(10001,4) );
}
}
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テストの実行
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テストを実行するには、パッケージ・エクスプローラでテストケース(この場合はWarikanTest.java)を選択し、右クリック → 実行 → JUnitテストを選択します。テスト結果が「JUnit」ビューに表示されます。
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図6:テスト結果 (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
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テストが失敗しており、JUnitビューに赤いバーが表示されています。JUnitビューの失敗したメソッドを選択すると、下の障害トレースにスタックトレースが表示されます(今回の場合、失敗メソッドは1つなので、選択しなくても最初から表示されています)。障害トレースの一行を選択すると、Javaエディタ上で選択された部分が表示されます。
失敗の原因は何でしょうか?今回の場合は、totalとpersonもint型なので、割り算してdouble型のpriceに代入する前に、切り捨てが行われています。修正すると以下のようになります。
リスト3:Warikan.javaの修正
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//double price = total / person;
double price = (double)total / person;
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もう一度テストを実行すると今度は成功です。テストが成功するとJUnitビューに緑のバーが表示されます。
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図7:テスト成功
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EclipseのJUnit関連機能
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また、JUnitにはテストに関していくつかの便利な機能があります。
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テストの単位
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テストケースは複数一括で実行することができます。一般には、テストケースを束ねたテストスイートというものを作成しますが、Eclipseでは、パッケージやプロジェクトを選択してJUnitテストを実行することで、テストスイートを作らなくても一括してテストを実行できます。
またクラス単位でなく、もっと細かいメソッド単位でテストすることも可能です。メソッド単位でテストを行うには、パッケージエクスプローラでクラスを展開し(+マークをクリック)、メソッドを選択してJUnitテストを実行します。
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テスト参照
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Javaエディタ上でテストコードを選択して、Eclipseのメニューの検索 → 参照テストを選択すると、そのメソッドに対するテストを検索できます。通常、テストケースのパッケージや場所、名前は、規則正しく書くことが多いので、そう問題にはなりませんが、すぐに対象のテストケースを探す場合に少し便利です。
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著者プロフィール
宮本 信二 http://muimi.com/
テクニカルライター。Ja-Jakartaコミッタ。Java Webアプリケーション開発業務を経て、現在、主にJavaやOSS関連の調査、執筆を行っている。著書に「Eclipse 3 完全攻略」、「JavaデベロッパーのためのApacheAnt入門」(ソフトバンクパブリッシング)、「徹底解説!JSFのすべて」(秀和システム)などがある。
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