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適用事例
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不動産物件管理システム
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こちらのプロジェクトは全国に店舗を持つ不動産会社の物件を管理するシステムで、大きな目的として次の2点がありました。
1点目は、今までFAX等でやり取りしていた物件情報を集中的に管理し、リアルタイムな情報を顧客に提供する。
2点目は、物件情報の追加・変更があるたびに手作業で作成していた物件台帳をデータベースに登録された内容から自動で生成する。
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※注:物件台帳とは、不動産屋に行くと貼ってある、外観や間取、料金などが書いてある広告です。
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このシステムでは、システムは一般に公開するものではなく、各店舗からの利用のみなので利用者数(アクセス数)が限られ、印刷は各店舗で行うといったものでした。また、各店舗では変更は出来ないようにしたいとの要件からOSSでPDFを出力することにしました。
なお、こちらの帳票出力部分にかかった工数は2日程度となっています。もちろんライセンスも不要のためコストは人件費のみです。
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コンサルタント会社請求管理システム
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こちらのシステムは旧システムをオープン系で置き換えるといったもので、帳票の視点から見ると、請求書の出力、顧客別・担当者別の売上の分析といった機能が必要でした。請求書の出力は定型帳票で「不動産物件管理システム」とほぼ同じなので割愛し、分析系の非定型帳票について説明します。
要件は表4のようなものでしたが、予算的にOLAPツールを導入する事は出来ませんでした。この条件から、バッチ処理で分析用のサマリーデータを作成し、Excelにデータを落として、担当者が分析を行うといった方式を採用しました。
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- 売上データを時系列、顧客別、担当者別など様々な切り口から分析したい
- 分析を行うタイミングは月に1度の請求業務終了時に行う
- 実際に分析を行う担当者は少数で、分析結果を各部署に送付する
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表4:コンサルタント会社の要件
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こちらの帳票出力部分の開発は3日程度となっています。
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まとめ
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OSSを利用しての電子帳票について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。今回紹介した事例は比較的規模の小さいものでしたが、規模が大きくなるほどリスクも高くなり、OSSを利用するという決断には覚悟が必要になってくると思います。しかし、知恵を絞って工夫を凝らして、安価でユーザが満足するシステムの構築に挑戦するというのは楽しいものです。また、現場のエンジニアの視点からみると、疑問点は開発元のベンダーに質問し、応用の利かない特定の製品に詳しくなるよりも、ソースコードを読みつつ仕様を理解し、自分で考えることが求められますので、スキル・モチベーションを高める効果があると感じています。
次回以降はOSSで電子帳票を実現するための要素技術について説明します。内容的には技術的な部分が多くなりますが、どうぞお付き合いください。
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著者プロフィール
株式会社ビーブレイクシステムズ 横井 朗
オープンソース指向技術コンサルタント。Java専門のソフトウェアハウス〜フリーエンジニアを経て現職。帳票開発のみならず、オープンソースを用いたシステム構築を日々提案。なによりもお客様の真のニーズを求めるため社内外でオープンソースに関する啓蒙活動を行う。
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