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| ボトムアップ・アプローチによる全体最適化 | ||||||||||||
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IT基盤の標準化やデータ整備などをまず検討し、そこからアプリケーションシステム改善、情報活用、業務改革へと検討を進める手法である。最終的には、経営戦略・事業計画といった全体の目標との整合性をはからなければならない。 具体的にはまず、EAの手法や表現手段を用いて、情報システムの可視化を行う。最適化の視点として、IT基盤、情報(データ)、業務アプリケーション構成のそれぞれを可視化し、全体のつながりをチェックするとともに、あるべき姿を検証する。 ボトムアップ・アプローチは、コスト削減や性能・利便性向上などの効果が発揮されるまでの時間が短いというメリットがあるが、経営戦略や事業方針に則った抜本的な情報活用方策は描きにくいというデメリットがある。 ボトムアップ・アプローチをとる際の方針には、以下のパターンがある。
表4:ボトムアップ・アプローチをとる際の方針
わが国の経営者も、IR(インベスターズ・リレーション)上の要請もあって、経営ビジョンや中期経営計画を策定して開示するケースが増えてきた。とはいえ、実際に業務プロセスと情報システムを抜本的に改革するにあたって、常に明確な変革シナリオがトップダウンで提示されるとは限らない。したがって、CIOやIT部門の側から、情報やシステム機能の有効活用を経営者や事業部門に対して提言し、ボトムアップ・アプローチで全体最適化をはかる必要性も出てくる。 このように、トップダウンとボトムアップのいずれに偏っても、全体最適化は効率的に達成できないであろう。それぞれのメリット、デメリットを勘案しながら、実際にはトップダウンとボトムアップという両方のアプローチを進めつつ、両者の整合性をはかっていくことが求められる(図5)。 |
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