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ソフトウェアメトリックス調査報告〜システム開発における品質・工期・生産性 |
第4回:ユーザ企業がシステム評価するためのノウハウの蓄積
著者:日本情報システム・ユーザー協会 2005/11/18
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総合評価
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工期・品質・生産性の間には、相互に影響する要因が絡んでいる。
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クラス |
工期 1-(実工期/ 標準工期)= 工期短縮率 |
品質 納入以降に発見された 障害数/基準量 (FP、LOC、人月、金額) |
生産性 FP/人月 KLOC/人月 金額/人月 |
1 |
20%以上の短縮 |
3倍以上の向上 |
20%以上の向上 |
2 |
20%以下の短縮 |
3倍以下の向上 |
20%以下の向上 |
3 |
基準値 |
基準値 |
基準値 |
4 |
20%以下の延長 |
3倍以下の低下 |
20%以下の低下 |
5 |
20%以上の延長 |
3倍以上の低下 |
20%以上の低下 |
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※
工期・品質・生産性について、該当プロジェクトの計画時の目標と実績の評価を上記評価表に記入する。これを基に、原因分析と対策追求を行い、次回以降のプロジェクト実施時についてのノウハウを残す。
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表1:工期・品質・生産性についての計画時の目標と実績の評価表
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表1は工期・品質・生産性という3つの要因を確認するものであり、「工期が極端に短いので、十分なレビューやテストができずに品質が低下した」「品質を確保するために、生産性を落として十分なテストを実施した」などの関係が存在する。評価尺度は企業によって異なるので、それぞれが変えてよい。例えば「工期が20%以上短いのはクラス1と仮に規定してあるが、工期の短縮基準を20%ではなく50%に変えてもよい。
「残業規制が非常に厳しい」企業が開発した場合はどうしても工期は伸びがちになるし、逆に「工期確保のためには、残業時間は問わない」企業ならば短工期も可能になる。この三要因の関係について企業ごとに標準が持てれば、行うべきアクションが明確になり、システム開発にともなうトラブルは減少する。
この三要因のほかに「要求仕様書の明確度」「利用者代表の参画度合い」などもあわせて評価の対象として、評価データを保存した上で企業のノウハウとする方法もある。今回は多くの企業にご協力いただき、このような1つの見方が確立できたが、さらなる発展をJUASとしては考えて行きたい。
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著者プロフィール
日本情報システム・ユーザー協会
社団法人 日本情報システム・ユーザー協会
ユーザーの立場からの産業情報化の推進を目的とし、大手ユーザー企業を中心に、約250社の会員を擁し、経営とITに関する様々なテーマや、立場に応じた40以上の委員会、研究会、研究プロジェクトを実施し、毎年、各種調査・研究報告書の刊行や、提言を行っている。1962年、日本データ・プロセシング協会として創立、1992年社団法人日本情報システム・ユーザー協会として、全面的に拡充改組。
http://www.juas.or.jp/
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