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| RFIDが促進する新たなDWH/BI需要 | ||||||||||||
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データがあるところに分析のニーズありで、今後のRFIDの普及に伴い、そこから発生する大量のデータを分析したいというニーズが高まると予想される。こうしたニーズは、DWHやBIに対する新たな需要を促進すると同時に、少なからず既存のDWHやBIにインパクトを与えるだろう。
RFIDについては下記連載を参考にしてください。
RFIDによるシステム構築 例えば、RFIDの利用シーンとして想定されるサプライチェーンの最適化を考えてみよう。RFIDタグはあらゆるロケーションからデータを発信できる能力を持つため、「地域別のデータ」というだけでも、そこから生み出されるデータは膨大な量となる。同様に、RFIDリーダも頻繁にRFIDタグからのデータを受け取ることになるため、時間軸も非常に細かくなる。 さらにRFIDタグによっては、気温や湿度などのデータも記録できるため、このデータも格納することになるとDWHはより多次元化することになる。 こうして考えると、DWHに蓄積されるデータ量はRFIDが本格的に普及するにつれて、飛躍的に増加すると共により多次元化し、既存のDWHも再設計する必要が生じてくる。 一方、膨大なデータを分析する技術はどうであろうか。RFIDのデータも既存のBIツールが扱える形式に変換されてしまえば、スケーラビリティの問題は残るものの対応することは可能であろう。しかし、直接RFIDのデータを分析しようとする場合は現状のBIツールでは対応できない。 現在のところ、コグノス、ビジネス・オブジェクツ、ハイペリオンといった大手BIベンダーは、RFIDのデータの分析に関しては沈黙を守っている。しかしその一方で、ベンチャー企業を中心として、RFIDのデータを直接分析可能なツールの提供がはじまっている。主なベンダーを表5に示す。
表5:RFIDのデータの分析ソリューションを提供している主な企業 米国の先進的なユーザはすでにRFIDから生み出される大量のデータの蓄積をはじめている。しかし、それをいかに料理するかは今後の検討課題としているようである。表5にあげたようなRFIDのデータの分析技術がより一層の成熟することが待たれる。 |
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| BIとBPM(Business Process Management)との融合 | ||||||||||||
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BIとBPMはこれまで別個のテクノロジーとして開発されてきた。BIは履歴データに対して処理を行うという考え方のもとに開発されてきたため、業務プロセスというコンテキストの中で分析を行うという機能を欠いている。一方、BPMはプロセスの自動化に主眼が置かれたもので、一般的なBIツールが持つ高度な分析機能は持ち合わせていない。 しかし、今後はこの2つの技術の融合が進むとみられる。業務プロセスの可視化とその効率化を追求するユーザのニーズは、BIをデータセントリックなツールからプロセスセントリックなツールへと進化させるだろう。 最近では、BIベンダーとBPMベンダーの提携などが発表されるケースが目立ちはじめている。こうしたパートナーシップが目指すところは、業務プロセスの中に高度な意思決定のための分析機能を埋め込むことで、各プロセスにおいてKPIの測定を可能にし、ビジネス・パフォーマンスの詳細な分析を行うことである。 BPMは単に業務プロセスを定義して実行するだけのものではなく、絶えずモニタリングを行い、最適化していくことが重要である。ビジネプロセス上の重要な局面において、BIの深い分析に基づいた適切な意思決定を行い、その結果をプロセスにフィードバックしていけば、一層促進されることになるだろう(図4)。 また、このように業務プロセスの中でKPIを測定していくことは、第1回で述べたCPM(Corporate Performance Management)を実現する上でも重要である。プロセスを実行していく中のポイントとなる箇所でKPIを測定し、それが事前に定義したビジネス上の目標に合致しているかを検証していくことはCPMの推進においても求められるからである。 では、BIとBPMが融合していく上で必要なことは何であろうか。これまで別の世界で展開されてきた両者の橋渡しの役割を担うのはメタデータである。既存のBIとBPMにおいても、メタデータは非常に重要な役割を果たしているが、BIとBPMの融合においても、面倒なコーディング作業を軽減する上でメタデータを効率的に利用できるかがキーとなる。 両者が融合するにはまだ時間がかかると予想されるが、将来的には大手BIベンダーが小規模なBPMベンダーを買収するなどして、BPMの技術を獲得し、よりプロセス指向のBI製品〜ビジネス・プロセス・インテリジェンスを実現する製品を発表することが予想される。 |
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| 最後に | ||||||||||||
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これまで4回にわたって、BIの現状と今後について展望してきた。この連載の内容が、今後、読者の皆様がBIシステムを企画する際の一つの指針になれば幸いである。 |
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