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BIツールの分類と選択方法
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読者の皆さん、こんにちは。今回よりこの連載を担当するアイエイエフコンサルティングの平井です。
データウェアハウスやBI(ビジネスインテリジェンス)システムを企画・構築する際に、皆さんが頭を悩ます要因の1つがBIツールの選択ではないでしょうか。
市場には数多くのBIツールと呼ばれる製品が出回っており、どれが自分の考えているシステムに最適なのかを判断するのは大変難しく、また一言でBIツールといっても、用途に応じて選択のポイントとなる機能は大きく異なってきます。
筆者の勤務するアイエイエフコンサルティングは、BI専門のコンサルティング会社として7年の歴史を持ち、その間に数限りないBIプロジェクトとBIツールの利用経験を積み重ねてきました。そこでこの連載では、筆者とアイエイエフコンサルティングのBIコンサルタントが蓄積したノウハウをもとに、以下の3点について解説します。失敗しないBIツール選択として、この連載がお役に立てればと考えています。
- BIツールの分類方法
- 各カテゴリーにおけるチェックすべき機能項目
- オープンソースソフトウェアと商用製品の比較
表1:本連載で解説するBIツール選択ポイント
第1回の今回はBIツールの基礎知識として、BIツールの分類と、商用製品及びオープンソースソフトウェアのBIツールの概要について解説します。
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BIシステムの変化
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今までのBIシステムはマーケティング担当者が行う売上分析のように、データを分析し、原因を追究し、対策を立てて実行するといった一連の流れを特定の担当者が1人で行うことを前提としていました。このようなBIシステムは、原因追求型と呼ばれ、今でも主要なBIシステムの用途となっています。
しかし最近では、データを分析し、原因を追究し、対策を立てて実行するといった一連の流れを企業内の様々な部署や役職レベルで分担して行うようになってきています。このような前提のBIシステムは、だれがいつ計画(Plan)し、だれがいつ実行(Do)し、だれがいつ結果を評価(See)していくのかというアクション・シナリオに基づいて構築する必要があります。そのため、このようなBIシステムをアクション・シナリオ型と呼びます。
図1:BIシステムの変化
アクション・シナリオ型のBIシステムでは今までのように、一部の専門家だけが使えるようなツールや、高度な分析機能に対応したツールだけでは足りません。アクション・シナリオに登場する様々な作業フェーズに対応したツールや、担当者のレベルに応じたツールなどを含め、複数のツールを組み合わせてBIシステムを構築する必要があります。
すなわち、アクション・シナリオ型のBIシステムでのBIツール選定のポイントは以下の2点になります。
- 使用するユーザ層にマッチした機能(特にユーザ・インターフェース)を持つツールを適用すること
- Plan-Do-Seeサイクルのそれぞれのフェーズで、最適なツールを選んで組み合わせること
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著者プロフィール
株式会社アイエイエフコンサルティング 平井 明夫
日本DEC(現HP)、コグノス、日本オラクルを経て現職。一貫してソフトウェア製品の開発、マーケティング、導入コンサルティングを歴任。 特に、データウェアハウス、BI、OLAPを得意分野とする。現在、企業業績管理、管理会計などデータ分析ソリューションの短期導入を可能にするテンプレートやパッケージの開発を行っている。
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