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LifeKeeperのすべて
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第7回:共有ファイルシステム「LKDR」と「DRBD ARK」
著者:サイオステクノロジー クラスタソリューショングループ
監修者:サイオステクノロジー  小野寺 章   2006/1/6
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はじめに

   これまでLifeKeeperのLinux版とWindows版のそれぞれについて、インストールと基本的な設定方法を解説した。今回はLinux版に話を戻し、より応用的なリソースの使い方ついて解説する。

   HAクラスタを構成して何らかのアプリケーションを保護する場合に、サービスを提供するための仮想IPアドレスとアプリケーションで使用する共有ファイルシステムを組み合わせて使用することが多い。

   LifeKeeperでは仮想IPアドレスを「IPリソース」、共有ファイルシステムを「ファイルシステムリソース」として設定し、アプリケーションリソースとの依存関係を作成することにより、仮想IPアドレスと共有ファイルシステムを組み合わせて使用することができる(注1)。

※注1: リソースや依存関係などについては「第3回:LifeKeeper for Linuxの操作」で紹介されているので参照してほしい。

   HAクラスタで共有ファイルシステムを構成する場合には共有ストレージを使用するのが一般的である。しかしストレージは高価であり、使用できるストレージベンダーが限られるため(注2)、場合によっては使用できないことも考えられる。

※注2: 主要なストレージに関しては動作保障しており導入実績も豊富であることを述べておく。対応しているハードウェアの情報は、各LifeKeeperのバージョンのRelease Notesで確認できる。Release NotesはSteelEye社のWebサイト(http://www.steeleye.com)から「support → Documentation」を選択するとLifeKeeperのバージョンごとにマニュアルがまとめられているので、そちらを参照していただきたい。

   そういった場合の代替機能を提供するものとして、LifeKeeperでは「NAS Application Recovery Kit」「LifeKeeper Data Replication(以下、LKDR)」「DRBD Application Recovery Kit (以下、DRBD ARK)」を使用することができる。今回はこの「LKDR」と「DRBD ARK」について紹介する。

   「LKDR」と「DRBD ARK」はいずれも、2台のサーバ間でのネットワークミラーリングとそのミラーリングされたディスクを使用した共有ファイルシステムの作成および保護機能を提供する。作成された共有ファイルシステムは他のLifeKeeperでHAクラスタ化するアプリケーションで使用するデータ領域として使用することができる。

   双方の相違点は、同期の仕組みとLifeKeeper上での設定方法にある。LKDRがLAN/同期ミラーのみをサポートするのに対して、DRBDにはLAN/WANおよび同期/非同期ミラーをサポートする。以後、双方の設定方法を紹介するが、その中でそれぞれの違いを見ていただきたい。


LKDRリソースの作成

   まずLKDRを使用してLKDRリソースを作成する方法を紹介する。

   LKDRリソースを作成する準備として、これから述べる5つの点について確認する必要がある。また、この段階でクラスタノードのコミュニケーションパスはすでに作成されているものとする。

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リファレンスサイトの紹介
本連載のリファレンスとなるWebサイトです。本連載に対するご意見、ご要望などもお寄せください。

■LifeKeeper製品詳細情報
http://www.10art-ni.co.jp/product/lifekeeper/

■SteelEye Technology Inc.(開発元)
http://www.steeleye.com

■LifeKeeperに関するお問合せ
https://www.10art-ni.co.jp/contact/form-lifekeeper_ssl.html
サイオステクノロジー株式会社 クラスタソリューショングループ
著者プロフィール
サイオステクノロジー株式会社 クラスタソリューショングループ
サイオステクノロジーにおいて、SteelEye LifeKeeperの技術サポートや構築支援を行うエンジニア集団。日本国内で、彼ら以上にLifeKeeperを知る者たちはいないと自負している。世の中のすべてのHAクラスタがLifeKeeperになることを夢見て日々奮闘を続けている。


サイオステクノロジー株式会社 小野寺 章
監修者プロフィール
サイオステクノロジー株式会社  小野寺 章
インフラストラクチャービジネスユニット
エンタープライズソリューション部 部長
国産汎用機メーカに入社し、汎用機のSEを10数年担当、1994年頃からオープン・ダウンサイジングブームの到来とともにUNIX系OSを担当し、Solaris、HP/UXでSun Cluster、Veritas Cluster、MC/ServiceGuardなどを使用した、多数のミッションクリティカルシステムのHAシステム構築に従事。2001年ノーザンライツコンピュータ(現サイオステクノロジー)へ入社後、SteelEye LifeKeeperの総責任者としての国内での販売・サポート業務に従事。


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INDEX
第7回:共有ファイルシステム「LKDR」と「DRBD ARK」
はじめに
  1. HADRモジュールがインストールされている
  Hierarchy Typeの選択
  2. DRBDデバイス(/deb/drbdX)でファイルシステムを作成、マウントする
LifeKeeperのすべて
第1回 HAクラスタの基本とLifeKeeper
第2回 LifeKeeper for Linuxのインストール
第3回 LifeKeeper for Linuxの操作
第4回 LifeKeeper for Windowsのインストール
第5回 LifeKeeper for Windowsの操作(前編)
第6回 LifeKeeper for Windowsの操作(後編)
第7回 共有ファイルシステム「LKDR」と「DRBD ARK」
第8回 MySQL/OracleとLifeKeeperによるHAクラスタ化
第9回 LifeKeeperのコマンドライン操作
第10回 Microsoft SQL ServerとLifeKeeperによるHAクラスタ化
第11回 LifeKeeper Data Replication For WindowsとDisk-to-Disk Backup
第12回 様々なアプリケーションのHAクラスタ化を実現するGeneric ARK
第13回 ハードウェア冗長化
第14回 LifeKeeperの管理 - ログの確認方法とSNMPの設定
第15回 LifeKeeperの今後のロードマップと展望
徹底比較!!クラスタソフトウェア
第1回 クラスタソフトウェアの導入にあたって
第2回 日本が生んだ、ビジネスを守る信頼のブランド「CLUSTERPRO」
第3回 GUI操作だけでHAクラスタが構成できる「LifeKeeper」
第4回 企業情報システムとともに進化するClusterPerfectシリーズ
第5回 富士通の高信頼基盤ソフトウェア「PRIMECLUSTER」
第6回 Serviceguard for Linuxで実現するHAクラスタ
第7回 Red Hat Cluster Suiteの紹介
第8回 Windows Serverにおけるクラスタソフトウェアの進化
第9回 オープンソースソフトウェアの「Heartbeat」によるHAクラスタ
第10回 クラスタソフトウェア導入に際しての注意点
HAクラスタソフトウェアの市場動向
市場からみるHAクラスタソフトウェアの採用動向