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SNSのサービス利用
ソーシャル・ネットワーキング・サービスのビジネス利用

第1回:ソーシャル・コミュニティ・マーケティングとは?
著者:イースリー  戸辺 淳一郎   2006/3/6
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mixiの1人勝ちの総合型SNS

   筆者の所属する株式会社イースリーでは、株式会社ラソナと共同でソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、SNS)のエンジンを開発し、2006年1月23日に「comnit(コムニット)」という名称で販売を開始しました。

   最近では様々なSNSのエンジンが市場に登場してきています。しかし、これらのSNSのエンジンをインストールするだけでは単にコミュニティサイトの機能をもっているようなハコができあがるだけで、ビジネス上意味のあるコミュニティサイトを立ち上げることはできません。SNSによるビジネスを成功させるためには、まずその目的、特にビジネス上の位置づけを明確にする必要があります。

   コミュニティサイトに期待できることはいくつか考えられます。多数のユーザを集めてコミュニティサイト自体を1つの広告媒体とするということが最もわかりやすい例の1つでしょう。この場合、コミュニティサイト自体には方向性を持たせず、総合型のコミュニティサイトとしてできる限り間口を広げるべきです。

   しかし、ポータルサイトに匹敵するページビュー数を稼ぐにはSNSのエンジンだけでは物足りず、インフラなどの整備が必須(もちろん、これにはそれ相応のコストとノウハウが必要になります)などの障壁が多いといえます。

   何よりも競合がすでに地位を築いている状況での参入となるため、ビジネスとして確立することは非常に難しいと考えられます。総合型のSNSに関しては2006年1月に会員数250万人を突破した「mixi」の1人勝ちといってもよい状況です。過去に閉鎖したいくつかのSNSは、そのほとんどが総合型のSNSを目指していました。


特化型(専門型)のSNS

   総合型のSNSではビジネスメリットをだしにくいということであれば、次に考えられるのは特化型(専門型)のSNSです。特化型のSNSはタイプ別にさらに次の2つに分けて考えることができます。

  • 特定の業種に対応した、例えばゴルフ好きを集めるSNSなどのような業種特化型のSNS
  • 自社の商品やサービスのファンで形成する企業特化型のSNS

表1:特化型のSNSの分類

   ここ1年ほどで立ち上がっているSNSのサイトというのは、ほとんどがこれらの特化型のSNSです。このことから、この分野にビジネスメリットが眠っているようです。本連載において、特化型の中でも特に企業特化型のSNSについて考えていきたいと思います。


従来型のマーケティングから新しいマーケティングへ

   では一体この企業特化型のSNSにはどんなビジネスメリットが眠っているかというと、それは"新しい"マーケティングです。このSNSを利用した"新しい"マーケティングとはどういうものかを少し深く考えてみたいと思います。"新しい"というからにはそれに対応する従来のマーケティングというものが存在します。まずは、従来型のマーケティングからこの新しいマーケティングへの移り変わりを簡単に見ていきましょう。

従来型マーケティング手法から新たなマーケティング手法への移り変わり
図1:従来型マーケティング手法から新たなマーケティング手法への移り変わり

   従来型のマーケティングの代表格はマス・マーケティングです。これは多数(マス)に情報を伝える(リーチする)ことが目的となっております。しかし、インターネットの普及などで個人の情報接触のスタイルが"偶然によるもの"から"動機が明確なもの"に移り変わるとともに、限界を迎えてきました。

   広告費では2004年にインターネットがラジオを超えました。次にあらわれたのが、そのインターネットを使った各種マーケティング手法です。インターネットを使ったマーケティングの手段は表2のものに大きく分けられます。

手段名 目的
バナー マス・マーケティング
メール One to Oneマーケティング
掲示板 One to Oneマーケティング
CRM One to Oneマーケティング

表2:インターネットを使ったマーケティングの手段

   1つ目のバナーは大量投下が必須であり、その目的はマスメディアに対する広告とほとんど同じです。その他の3つの手法(メール、掲示板、CRM)はいわゆるOne to Oneマーケティングです。One to Oneマーケティングはその名の通り、企業が個人と1対1のコミュニケーションをはかるマーケティング手法です。

   メールマーケティングは現在でも広く行われておりますが、その効果は薄れてきてしまっているという声を多く聞きます。その理由は、個人が受取るメールの量が以前に比べて多くなってきてしまっていることと、迷惑メールの氾濫がそれに拍車をかけてしまっていることにより、せっかく企業が配信したメールが埋もれてしまうことが多くなってきてしまっているからです。

   掲示板は現在においてはマーケティングツールとして使われることはほとんどありません。というのも、その匿名性の高さから掲示板荒らしの問題が常につきまとうため、書き込まれた内容次第では企業にとってマイナスの要因にもなりえてしまうからです。こうした背景の中、SNSを利用してOne to One マーケティングの弱点を補う新しいマーケティング手法として、ソーシャル・コミュニティ・マーケティングが登場してきたのです。

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製品紹介
「SNSエンジン、comnit(コムニット)」
本連載は株式会社イースリーおよび株式会社ラソナの開発したSNSエンジン、comnitの利用ケースをもとに記事を掲載しています。

comnitで作り上げたコミュニティを生かして、お客様のマーケティング手法に合わせた実践的なケースをご紹介いたします。

詳細はコチラ
http://www.comnit.jp/
http://www.e-3.jp/
株式会社イースリー 代表取締役CTO 戸辺淳一郎
著者プロフィール
株式会社イースリー
代表取締役CTO   戸辺淳一郎

2003年8月にイースリーを設立。Webシステム構築の請負、パッケージ開発を行うかたわら自社サービスの展開を目指している。Webアプリの開発の現場においては、最高の品質を提供できるようにすることを追求している。現在では主にプロジェクトマネジメントに携わっているが、現場の技術から離れないように、毎日趣味でのプログラミングも欠かさない。毎日何かを吸収しないと気がすまない。

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INDEX
第1回:ソーシャル・コミュニティ・マーケティングとは?
mixiの1人勝ちの総合型SNS
  ソーシャル・コミュニティ・マーケティングとは
  SNSの機能
  数よりも質を考える
ソーシャル・ネットワーキング・サービスのビジネス利用
第1回 ソーシャル・コミュニティ・マーケティングとは?
第2回 ソーシャル・コミュニティ・マーケティングを実践しよう!
第3回 ソーシャル・コミュニティ・マーケティングの目的を達成するには
第4回 ソーシャル・コミュニティ・マーケティングを支える仕組み
第5回 APIとの連携・脆弱性への対応