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サーバのコロケーション
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標準化を進めていく過程と平行して、分散したサーバを1つのロケーションに物理的に集約するコロケーションを行う。コロケーションにより、各サーバの稼動状況を把握しやすくなり、運用するための工数を大きく削減できる可能性があるからだ。
また、複数台のサーバをコロケーションすることで生じるネットワークの負荷なども検討しながら、ネットワーク環境のコンソリデーションも行う必要があるだろう。さらにその際に、サーバに取り付けられていたストレージをSANやNASなどに統合できるかどうかなども検討する。
またコロケーションには、管理性の向上とともにセキュリティを確保する側面もある。特にx86サーバの場合には、各ロケーションに分散されて配置されている場合も多く、セキュリティを確保することが難しい。そのため、セキュリティを確保できる場所にコロケーションを行うことで、セキュリティを高める観点も重要だ。
全社的なコロケーションが困難な場合、部門別や業務別の特定のセグメントについて実施するという漸進的なアプローチもあるだろう。ただし、この場合には全社的にコロケーションを行う場合に比べ、効果は少なくなってしまう。x86サーバの場合には、全社的に集約することが困難な場合も多く、部分的な集約にとどまる場合も多い。
このように環境の整理と統合を物理的な集約によって行うことが、コンソリデーションのロードマップの2番目となる。
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サーバの仮想化によるリソースの有効利用
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x86サーバコンソリデーションのロードマップの3番目として、コロケーションなどで得られたサーバの利用率やアプリケーションの特性などによってサーバを物理的に共有することや、サーバリソースの仮想化などによってリソースの有効活用を行うことがあげられる。
仮想化というキーワードは、ITの世界では非常によく使われており、様々な場所で目にしていると思う。ただ、広い意味で使われることが多いのでよくわからなくなることもあるだろう。
ITの世界でいう仮想化というのは、実環境(物理的なデバイスなど)で提供されるリソースを、論理的なリソース利用単位に変換して提供することである。すなわち、仮想化によって実環境の利用単位を変えて使えるようになるというわけだ。
また一口に仮想化といってもハードウェアやOS、アプリケーションなどのそれぞれのレイヤーにおいて、様々な実装技術が存在している。
例えば、ネットワーク環境で一般的なVLANは、物理的な1つのネットワーク上で仮想的に複数の独立したネットワークを使うことができるようにするテクノロジーだ。
本連載ではこのような仮想化技術の中で「x86サーバの仮想化」に焦点を当てる。
従来は1台のx86サーバ上に1つのOSという形で使用することが当たり前だったが、サーバの仮想化によって1台のx86サーバ上に仮想サーバを複数動作させることができるようになった。これは、CPU利用率の低いサーバをコンソリデーションする方法として有効である。
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次回は
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ここまで、コンソリデーションの進め方について概略を見てきたが、次回からツールによる進め方や特長を紹介していく。
次回は、これらの実装を行う上で有効なツールとしてブレードサーバを技術的な観点から紹介していく。
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著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社 森田 宏
テクニカルセールスサポート統括本部IAサーバ技術部 部長。
1995年にコンパック(現日本ヒューレット・パッカード)へ転職後、一貫してx86サーバProLiantの技術支援に従事。HPの技術支援部隊を率いる傍ら、新製品の技術的な啓蒙を中心に活動を続ける。現在は「ブレードサーバ」と「仮想化技術」の導入促進に取り組む。
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