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| Webアプリケーションの時代 | ||||||||||||
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次にファットクライアントの欠点を解消するものとして普及し始めたのが、HTMLとWebブラウザを用いたクライアントアプリケーションである。本連載では、このクライアントアプリケーションをHTMLクライアントと呼ぶ。 HTMLクライアントの最大の特徴は、「配布の容易さ」にある。Webブラウザがインストールされたクライアントマシンがあれば、インターネット/イントラネットを通じて、どこからでもWebサーバからHTMLファイルをダウンロードし、クライアント画面を描画することができる。クライアント/サーバ・システム時代のときのように、アプリケーションプログラムをCD-ROMなどで配布したりクライアントマシンの環境を再設定したりする必要はない。 図4に「リッチクライアント評価」調査の結果から導き出したHTMLクライアントの優位性トップ10を示す。これを見ると、以下のようにファットクライアントではワースト10に含まれていた配布やクライアント環境に対する項目が優位性の上位を占めていることがわかる。 |
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![]() 図4:HTMLクライアントの優位点(トップ10) |
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| HTMLクライアントの問題点(表現力と操作性の乏しさ) | ||||||||||||
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HTMLクライアントは、クライアント/サーバ・システムの問題点であったプログラムの配布やクライアント環境設定に関する問題を解決したが、Webブラウザをクライアントとして利用するが故のデメリットもあった。 Webブラウザが描画するHTMLファイルは、もともとテキストデータをマークアップするために考案された言語であり、クライアントアプリケーションとして利用するには、ユーザビリティの点で問題があった。例えば、タブキーによる入力フィールドの自動移動や、入力項目のオートフォーマット(「30000」と入力したものを「\30,000」に自動変換するような機能)などは、HTMLだけでは不可能である。 その後、HTMLを補完する技術としてCSS(Cascading Style Sheet)やJavaScriptなどの言語が登場し、ユーザビリティの問題も多少改善されるようになるが、今度は1つの画面の開発に複数の言語を組み合わせることが多くなり、開発作業が煩雑化するといった問題が生じた。一方、これもHTMLを補完する目的で、JSP(Java Server Pages)、ASP(Active Server Pages)、PHP、Perlなどのサーバサイドの技術が使われ始め、アプリケーションの開発やメンテナンスはますます煩雑化することになった。加えて、HTML以外の言語(CSSやJavaScriptなど)をHTMLファイル内に組み込むとWebブラウザの種類やバージョンによって動作が異なったり、あるいは動作しなかったりするといった問題も生じた。そのため、アプリケーションを更新する度に複数のWebブラウザやバージョンで動作確認テストを行わなければならず、テスト工数を増大させる原因になった。 図5は「リッチクライアント評価」調査の結果から導き出したHTMLクライアントの優位性ワースト10である。これを見ると、以下のようにファットクライアントでは優位性トップ10に含まれていたUIやクライアントリソースの有効利用に関する項目が上位を占めていることがわかる。 |
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![]() 図5:HTMLクライアントの優位点(ワースト10) |
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