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リッチクライアントの現状と今後の動向 |
第2回:リッチクライアントの市場調査結果
著者:野村総合研究所 田中 達雄 2005/3/14
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これから何をリッチクライアントにしたいのか?
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前述まで、過去から現在におけるリッチクライアント移行実績を解説したが、ここからは現在から将来にかけてのリッチクライアントの移行ニーズについて解説する。
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HTMLクライアントの移行ニーズ
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現在使用しているHTMLクライアントの移行ニーズを調査したところ、将来リッチクライアントへ移行したいと回答したのは全体の約18.8%であった。また、リッチクライアント理解者に至っては、21.7%であった(図5)。
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図5:HTMLクライアントの移行ニーズ
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リッチクライアントを理解している方が移行を希望する率が高く、リッチクライアントの特徴を理解しているほど、リッチクライアントへの移行ニーズが高くなると見ることができる。
逆に、筆者らの予想に反して「現在のHTMLクライアントを将来もそのまま移行しなくてもよい」と考えている回答者が50%強と多く、「HTMLクライアントのユーザビリティでも十分」、もしくは「我慢して使う」という企業が多くを占めた。そもそも高度なユーザビリティを必要としないシステムのみをHTMLクライアント化していたとの見方もできる。
では、HTMLクライアントからリッチクライアントへ移行したいと考えるシステムの内訳はどうなっているのだろうか。それについ調べたところ、第1位が「Webシステムの社内情報系システム」で約20.7%、第2位が「Webシステムの社内基幹系業務システム」で約15.6%であった(図6)。これは、リッチクライアントへ移行したシステムの詳細(図4)の傾向と同じである。
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図6:HTMLクライアントからリッチクライアントへ移行したいと回答したシステムの詳細
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通常、利用者の生産性を厳しく求められるはずの社内基幹系業務システムが第2位である理由は、そもそもHTMLクライアントが利用されているシステムとして母数が多いためではないかと筆者は考えている。
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著者プロフィール
株式会社野村総合研究所 田中 達雄
1989年4月に富士通株式会社に入社。ソフトウェア工学を専門分野とし「UMLによるオブジェクト指向開発実践ガイド(技術評論社出版)」を共著。2001年2月に野村総合研究所に入社。現在、情報技術本部にてIT動向の調査と分析を行うITアナリスト集団に所属。Webサービス/BPMなどの統合技術、エンタープライズ・アーキテクチャなどが専門。
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