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Eclipse3ではじめるJava Webアプリケーション開発 |
第12回:CVSの利用(1)
著者:宮本 信二 2005/4/6
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CVSとは
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CVS(Concurrent Versions System)はソースコード管理システムの1つで、現在広く利用されています。
チーム開発を行う場合、ソースコードをどのように共有するかが問題になります。LAN内などで利用できる最も簡単な共有方法は、共有フォルダを作成しておき、そこからファイルを取得して、ソースを更新、追加し、作成したものを共有フォルダに上書きします。しかしこの方法だと、誰かが更新したソースを上書きしてしまう危険性があります。
このような問題を解決するために、チーム開発では一般にSCM(Source Code Management System:ソースコード管理システム)を利用します。SCMには、Microsoft Visual SourceSafe、IBM Rational ClearCase、Subversionなど多くのものがありますが、CVSもSCMの1つです。
CVSはクライアント/サーバとして動作します。サーバ上のリポジトリにソースが集中管理され、クライアントからCVSサーバにアクセスしてファイルを取得、更新します。EclipseにはCVSの"クライアント"が内蔵されています。EclipseのCVSクライアントはGUIで非常に使いやすいのですが、反面、簡単に操作できるため、誤って使うと人のソースを上書きしてしまう危険性もあります。
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CVSサーバのインストール
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CVSを利用する場合、CVS"サーバ"が必要になります。プロジェクトでCVSを利用する場合、チーム内でシステム管理を行っている人がサーバを構築、管理することになるでしょう。そのため、他の人はクライアントとして利用するだけでいいのですが、簡単なしくみぐらいは知っておいてもよいでしょう。
ここでは、Windows上で簡単に利用できるCVSサーバとして、CVSNTを利用します。CVSNTはオープンソースのプロジェクトとして開発されており、ライセンスはGPLで、無償で利用できます。また、March Hare社がCVSNTの商用サポートも行っています。
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ダウンロード
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CVSNTの安定版はhttp://www.cvsnt.com/cvspro/からダウンロードします。ページ右側のダウンロードショートカットで、OS、Export Serverの選択を行い、「Accept terms of download」をクリックするとダウンロードできます。なお、http://www.cvsnt.org/wiki/からもダウンロードが可能です。
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図1:CVSNTのWebサイト
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ここでは、執筆時点の最新安定版の2.0.58dをダウンロードしました。
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インストール
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ダウンロードしたファイルを実行するとインストーラが起動します。いくつかのインストールオプションがありますが、ここではライセンス許諾を承諾(I accept the agreement)する以外は、すべてデフォルトでインストールを進めます。
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図2:CVSNTのインストール
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インストール後、PCを再起動するとインストール完了です。
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著者プロフィール
宮本 信二 http://muimi.com/
テクニカルライター。Ja-Jakartaコミッタ。Java Webアプリケーション開発業務を経て、現在、主にJavaやOSS関連の調査、執筆を行っている。著書に「Eclipse 3 完全攻略」、「JavaデベロッパーのためのApacheAnt入門」(ソフトバンクパブリッシング)、「徹底解説!JSFのすべて」(秀和システム)などがある。
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