徹底比較!! PostgreSQL vs MySQL
第1回:PostgreSQLとMySQLの紹介
著者:NTTデータ 藤塚 勤也
はじめに
本連載では、オープンソースソフトウェア(OSS)のRDBMSとして有名なPostgreSQLとMySQLについて解説していきます。読者の皆様がこの2つのRDBMSのどちらかを選択しなければならない時、その指標となるような内容を中心にして両者を比較検討していきます。最後までお付き合いいただければ幸いです。まず今回は、PostgreSQLとMySQLとはどんなソフトウェアなのかについて、いくつかのトピックを取り上げて紹介します。
MySQLは、バージョン5.0以前だとストアドプロシージャやトリガなどの機能をサポートしていませんでしたが、PostgreSQLは古くから多くの機能を搭載していました。そこで、PostgreSQLは商用RDBMSに匹敵する機能を持つRDBMSと呼ばれ、MySQLは機能を絞った軽快なRDBMSと呼ばれていました。しかし、現在では2つのRDBMSに特筆すべき大きな機能差は存在していません。
表4にいくつかの機能とその対応状況を示します。なお、MySQLについては使用するストレージエンジンの違いによってサポートする機能が異なりますので、ここではMyISAMエンジンとInooDBエンジンに分けて記載します。MySQLのストレージエンジンについては、後半部分で解説します。。
徹底比較!! Microsoft SQL Server vs オープンソースDB
第1回:Windows環境におけるSQL ServerとオープンソースDBの現状
著者:日立システムアンドサービス 鈴木 和義
はじめに
最近、商用データベース(DB)のベンダーが競うように無償のDBを提供しはじめている。一方、オープンソースのDBはエンタープライズで利用するための機能強化を進めるとともに、Win32ネイティブのエンジンやGUIツールの整備などWindows環境での普及に関する強化が進んできている。今回の連載では中小規模のWindows環境を前提として、商用のMicrosoft SQL Server 2005とオープンソースのPostgreSQL、MySQLを比較して紹介していく。
オープンソースDBが無償であることを魅力と感じ、ユーザが利用するケースが増えてきている。これを意識してかどうかわからないが、商用DBのソフトウェアベンダーが従来の製品ラインナップ(ブランド)の1つとして、無償で利用できるエディションを次々と提供しはじめている。
今回は「Microsoft SQL Server 2005 Express Edition」「DB2 Universal Database Express-C」「Oracle Database 10g Express Edition」について触れ、その機能を比較する。各社の無償のエディションは有償のエディションに比べ、機能の限定や使用できるハードウェア資源に制限があり、中小規模システム向けの位置付けとなっている。
そこには手軽に使えるDBを提供し、将来有償のDBにアップグレードしてもらうという提供側ソフトウェアベンダーの戦略がみてとれる。実際にそのためのアップグレードパスが準備されている。
徹底比較!! Oracle & PostgreSQL
第1回:データベースソフトウェアの選択基準とは
著者:ミラクル・リナックス 高橋 強
データベース市場動向
データベース管理システム(DBMS)市場は既に安定期に入ったと言われています。シェアで見るとOracle(Oracle)、IBM(DB2)、Microsoft(SQL Server)の三強がそれぞれに地位を固めており、大きな変動がすぐに現れる事はないとの見方が一般的です。ただ、変動を生み出しうる不確定要素の一つとしてLinuxの台頭があげられます。
これまでのDBMS市場は、メインフレーム、UNIXサーバ、WindowsサーバといったOS上で拡大し、普及してきました。そこに、新たなプラットホームとしてLinuxが加わり、勢力を年々拡大しています。(主要メーカでのサーバ出荷時のOS別シェアでは2003年実績で15%、2004年にはさらに増えるとの予測) さらには、「OSS」(Open Source Software)に対する政府などの後押しもあって、サーバOSとしてのLinuxは今後もさらに活躍の場が増えていくものと考えられます。SQLServerについてはWindowsサーバ上でしか動作しないので、少し状況は違いますが、Linux上のDBMSシェアの増減がDBMS市場全体のシェアに与える影響も当然徐々に大きくなっていると言えます。
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