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2007年注目のキーワード |
後編:ミドルウェア、モバイル、CPU、シンクライアント
著者:ThinkIT編集局 2007/1/17
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2007年も、新たな潮流を巻き起こすようなキーワードが生まれてくるに違いない。そこでThinkIT流に、今年どのようなキーワードが注目されるのか、その背景や考察をまとめた記事の続編をお送りする。
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2007年の企業システムの主役はミドルウェア
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Linux系の雑誌の多くが休刊したことは記憶に新しい。これはLinuxに人気がなくなったということではなく、Linuxという選択肢が当たり前になってきたことのあらわれであるといえよう。
実際にその普及率は年々増加しており、OSDLも「普及期は終わり、活用の時代に突入した」と述べている。そのような中、2006年はRed HatのJBoss買収、Oracle Fusion Middlewareの充実など、2007年の本格的な市場展開を睨んだ動きが活発であった。
オープンソースの分野では、それらの組み合わせをOSからまとめて一塊のスタックとして提供しているサービスがあり、中でも米国のSpikeSourceが有名だ。同じソフトウェア同士でもバージョンの違いによって、連携がうまくいかないという懸念があるが、SpikeSourceではそれらの相互連携を検証し、最適なオープンソースのミドルウェア群の構成を提供している。日本でもNECをはじめCTCやCECが提携を結んでおり、サービスの展開をはじめている。
このように企業システムの関心はOSのレイヤから確実にミドルウェアのレイヤにシフトしている。ミドルウェアはデータベースからアプリケーションサーバ、運用管理ツールなど、カバーする範囲が広い。その選択肢や組み合わせは多岐に渡るため、捉えにくいという点はあるが、その分話題は尽きない。
2007年は企業システムにおけるミドルウェアの選定をどうするのかという点に焦点が絞られるだろう。2006年に磐石の態勢を整えたOracle Fusion Middlewareが、2007年は台風の目になることが予想される。現在、様々なミドルウェア製品を組み合わせたシステムを利用している企業にとっては、ミドルウェア製品すべてがワンストップサービスで提供されるOracle Fusion Middlewareは魅力的である。データベースでは実績の高い点からも、サービスや信頼性も期待できよう。確実に市場は動きはじめているのだ。
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対応が求められるモバイル環境
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2006年、急速にモバイル環境が整い始めた。2007年はさらに加速するものと思われる。
日本におけるモバイルといえばi-modeを代表とする携帯電話市場であったが、米国などでは様々なデータ処理機能を持ったスマートフォンといった分野が確立しており、数多くの機種が流通している。しかし日本においても、2006年の末にはWILLCOMEのW-ZERO3が流通したのをはじめ、ソフトバンクモバイルもスマートフォンを謳った製品を提供しはじめ、NTT DoCoMoも対応製品を市場に投入していくと発表している。
また、Windows Mobile関連の製品も目が離せない。先の通りに米国では当初より活発な動きを見せていたが、最近ではExchange Serverがスマートフォンに柔軟な対応をはじめるなどと、日本においても活発な動きをみせている。
さて、企業で使われるスマートフォンに求められる機能とは何だろうか。まずは、指紋認証や遠隔ロックなどのセキュリティ関連の機能である。万が一紛失した場合、個人情報のみならず、企業の重要な情報が漏洩してしまうからだ。
また、既存のCRMやSFAなどにも対応が求められるようになってくる。すでに携帯電話に対応した製品は多数あるが、スマートフォンが搭載するNetFrontやInternet Explorer Mobileに対応した製品は少なく、今後はこれらの対応が求められていくだろう。
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