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徹底解剖!!Oracle Fusion Middleware
第1回:情報システムの課題とOracle Fusion Middlewareの役割
著者:
新日鉄ソリューションズ 折原 耕路
2006/09/29
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情報システムに求められること
情報システムは、企業内におけるそれぞれの部門や業務プロセスの効率化/コスト削減の実現といった課題の解決に貢献してきた。しかし今や情報システムは企業全体へ浸透しており、ビジネスの意思決定を全体最適に行うために欠かせない経営基盤の1つとなっている。
時々刻々と変化する市場やビジネスモデルに迅速に対応するため、情報システムにはビジネスの継続性を保ちつつその変化へ追随できる「柔軟性」と障害に強い「安全性」、そして全体最適による「効率性」の3つの要求を満たすことが求められている。
また企業には、グローバルな競争時代におけるコアコンピタンス強化や災害/セキュリティ対策、コンプライアンス強化のBCM(Business Continuity Management)対応などといった課題に直面している。
※注1:
Business Continuity Management(事業継続管理)
企業などにおいて災害や有事が起こった際に、事業を継続していく手法のこと。
そして日々このような課題への取り組みとしてビジネスモデルを再設計し、経営上不可欠となっている情報システムのトランスフォーメーション(変革)に取り組んでいる。
当社では、より柔軟かつ安全で効率的な情報システムの実現に向けた取り組みとして、情報システムのトランスフォーメーションを推進している。トランスフォーメーションの手法にも様々あるが、本連載ではSOAやグリッドの技術を活用していくためのアプリケーション統合基盤/インフラ統合基盤について、Oracle社によるソリューションを紹介していこう。
Oracle Fusion Middlewareの領域
Oracle社の製品は、大きく4つの製品群に分かれている(表1)。
従来からの主力製品であるデータベースを基盤としたOracle Grid
業務パッケージ群のOracle Fusion Application
管理機能を提供するOracle Enterprise Manager
Oracle Fusion Middleware
表1:4つの製品群
それぞれの領域は図1のようになる。
図1:4つのOracle社製品領域
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
Oracle Fusion Middlewareとは、Oracle社が自社の一連のミドルウェア製品に2005年4月より名づけたブランド名であり、システム構築において様々な機能を提供するソフトウェア製品群のことだ。
本製品の領域に該当するアプリケーション統合ミドルウェア市場において、Oracle社は2005年度に対前年で約40%増(注2)と著しい成長をみせており、非常に注力をしている領域である。
※注2:
米Gartner プレスリリース(2006/6/8)
Gartner Says Worldwide Application Integration and
Middleware Market Increased 7 Percent in 2005
http://www.gartner.com/press_releases/asset_153343_11.html
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著者プロフィール
新日鉄ソリューションズ株式会社 折原 耕路
ITインフラソリューション事業部
マーケティング部 DBソリューショングループリーダー
製鉄業におけるオープン系製品の導入適用、ミドルウェア製品評価検証などを経験の後、現在はOracle製品を中心とした基盤ソリューションについて、販売戦略、製品評価検証計画などの事業展開に携わっている。
INDEX
第1回:情報システムの課題とOracle Fusion Middlewareの役割
情報システムに求められること
その狙い
Hot-Pluggable(標準準拠)