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Oracleの達人
第2回:曰く、まず試せ - 日立システムアンドサービス 山崎 啓利氏
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ORACLE MASTERの取得は通過点

   山崎氏は2006年、ORACLE MASTERのGoldとPlatinumをたて続けに受験し、双方とも一発合格を果たしている。しかし、それはこれまでに身につけた技術知識を確認するためのもので、決して目的ではないと語る。

株式会社日立システムアンドサービス 山崎 啓利氏    「2006年7月にOracle 9iのPlatinumを取得しました。入社後、少ししてSilverを取得しましたが、その頃は『ORACLE MASTERを取得するぞ』と取り組んだわけではありませんでした。真剣に取り組みはじめたのは、2006年になってからです。4月頃にGoldを受験して合格し、7月にPlatinumを受験して合格しました。

   Platinumの試験は、短時間でそこそこの問題数があるため、間違ったら後戻りできないような感じです。私が受験した際には、最初のほうでケアレスミスをしてしまい、そのミスを取り戻すのに時間がかかりました。

   『ミスしても、あきらめなければ何とかなる』とOracleの方がおっしゃっていたのですが、事実、私もあきらめずに取り組んだ結果、ミスを取り返して合格することができました。

   SilverとGold受験の時に参考書として使用したのは、翔泳社から出版されている『オラクルマスター教科書』です。iSutudyも利用しましたが、これはあくまで問題に慣れるという目的です。

   Platinumの試験は、実務的な要素が多く含まれているので、普段から実際に操作しているか否かで全然印象が違うと思います。一般的な使用方法を正確に理解することと英文マニュアルの読み方は重要になると思います。限られた時間で、いかに必要な情報を拾い出せるかどうかは、普段から使い慣れているか否かで大きく結果が異なるでしょう。

株式会社日立システムアンドサービス 山崎 啓利氏    私の場合、業務として英文マニュアルを日常的に使用しているので、この点については特別な対策を講じたわけではありません。カスタマサポートからの解答でお客様が求めているのは、当然『100%』ですから、お客様に連絡を行う場合には、必ずマニュアルで確認してから連絡します。確実だといえる心構えができるまで、必ず確認するようにしています。

   ORACLE MASTERを取得するというだけの目的であれば、参考書を利用して一定の時間をかけて勉強すれば合格できると思います。しかし、資格取得を目的とするのでは、実践的な場面では対応できないことが多いと思います。

   そこで、まず調べ、自分の手を動かして試してみることが重要だと思います。個人でOracle製品を購入するのは、費用負担が大変ですが、こうした目的であれば無償で一定期間試用することができるものが提供されていますし、仮想化ソフトを使用すればRAC環境を構築してテストすることも可能です。

   確かに、参考書の知識から得たものもありましたが、私の場合は、調べて、実際に操作するということを繰り返すことにより、ORACLE MASTERで必要とされる知識の多くは身についたように思います。またサポート業務では、直接は障害の解決につながらないものでも、実際に試して確認したことを裏付けとしてお客様に説明できたということもあります。

   私は、ORACLE MASTERの取得を『自分の学習プロセスの1つ』と考えていました。実際に操作してみたことが資格取得する上でも大きな力になったと思います」


将来はソリューション事業に関わりたい

株式会社日立システムアンドサービス 山崎 啓利氏    山崎氏は、「将来のことは未定」としつつも、サポート業務により身につけた経験や知識、コミュニケーション力を活かしたいと目を輝かせる。

   「現在、関心があるのは、業務との関連でOracle Databaseの次期バージョンで、どのような新機能が搭載されるのかについてです。また関連ということでOracle Fusion Middlewareにも関心があります。

   現在は、まだまだ自分自身に足りないところがあるので、すぐにOracle Fusion Middlewareの関連業務に携わりたいと考えているわけではありませんが、今から少しずつ勉強したいと思っています。自分では、アプリケーションに関する部分が弱いので、現在携わっている業務のほかに、自分自身で学習して、こうした知識も身につけたいと思っているのです。

   今のところ、サポート業務についても、まだまだ勉強が必要だと思っていますが、現在の経験は非常に有意義だと感じています。そこで漠然とではありますが、現在身につけている知識や技術を活かして、ソリューション事業に関わりたいと考えています。

達人曰く 疑問が生じたら、まず触ってみる、試してみる ・達人のお言葉 誰かに教わるのがいけないとは思いませんが、その前に自分自身で調べ、考え、試してみることが重要だと思います。
最終的には、誰かに聞くとしても、その前に自分自身が調べ、考え、操作してみてから教わることが経験値を上げることに有効であると感じています。


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