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情報システム管理部門でのwizpy活用法
著者:
ターボリナックス 中尾 貴光
2007/11/19
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wizpyのリモートデスクトップ機能を活用
さらなるwizpyの活用法として、リモートデスクトップ端末としてwizpyで起動したPCを使用するというものがあります。
例えば、あるユーザから携帯電話などに「アプリケーションで特定の動作をしたいのだがわからない」という問い合わせが入った場合、口頭で説明するのは非常に難しいものです。
そんなときは近くにあるマシンを借りてwizpyから起動し、リモートで相手ユーザのPCににリモートデスクトップで接続した上で実際に操作をしてあげた方が早いでしょう。ここでは、wizpyからWindows XPにログインする手順を紹介します。
wizpyにはあらかじめリモートデスクトップの接続ツールが用意されています。接続にはこのツールを利用することができるのですが、Windows XPでは別途接続される側の設定を行っておく必要があります。
Windows XP側では「RealVNC(
http://www.realvnc.com/
)」というソフトウェアをインストールします。ここでは例として「Enterprise Edition」の試用版をダウンロードし、インストーラに従って組み込み作業を進めます。
インストールが終了したら、Windows XP側でリモート接続の設定を行います。「スタート → プログラム → VNC Server 4(Service-Mode) → Configure VNC Service」を選択します。今回は認証設定を行っていませんが、「VNC Password Authentication」もしくは「NT Logon Authentication」を選択することで、認証を行えます。
図3:
リモート接続するwizpy側で「コマンドを実行」をクリックし、「コマンド」欄に「/usr/bin/krcd」と入力し、returnキーを押します。リモートデスクトップ接続ツールが表示されるので接続先のIPアドレスを入力し、適切な接続環境を指定するとリモート接続がはじまります。
これで、実際にWindowsをwizpy側からコントロールできるようになりました。
リモート管理については、サーバの管理でも威力を発揮します。「ノートパソコンを持ち運んでSSHで接続」が一般的かも知れませんが、wizpyならGUIの画面をリモートで、かつPCが設置されている場所に縛られることなく、管理できるようになります。
つまり、会社のサーバ管理室だけでなく自宅や漫画喫茶、インターネットカフェからでも容易に管理可能になるのです。さらにwizpyは、個別のUSB番号(ID)を持っています。これをリモート管理の認証に組み合わせることで、よりセキュアにリモート管理を行うことも可能です。
さらにサーバ側にOpen VPNを用意することで、リモート管理する間のネットワーク部分も安全に保たれます。このOpen VPNの機能は先日発表したTurbolinux 11 Serverに標準で用意されています。
まとめ
wizpyはOSを含め、自分の環境を常に持ち運んで利用できる、という大きなメリットがあります。その他にもさまざまな活用方法があるので、興味のある方はぜひ「wizpy Blog(http://wizpy.blog92.fc2.com/)」をご覧ください。
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著者プロフィール
ターボリナックス株式会社 中尾 貴光
ターボリナックス株式会社にてwizpy事業を統括。Linuxの黎明期よりLinux関連事業にマーケティング職として従事し、Linux/OSSのコモディティー化に貢献する。
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