BPELサーバとの関連付け

2006年9月7日(木)
高安 厚思

はじめに

   SOAらしいシステムを目指すためにはBPELサーバは重要だ。前回までに説明したESBのサービスとBPELサーバ連動することで、SOAらしい システムを構築することができる。今回からはこのBPELサーバの動作を定義するBPELについて説明し、最終的にBPELサーバとESBがどのように連 携してSOAらしいシステム構成が考えられるかを説明する。


BPELとは

   BPELとはBusiness Process Execute Languageの略である。BPELとはワークフローサービスを実現するために定義された宣言的な言語であり、XMLで定義される。BPEL4WSが正 しい略称であり、新しいバージョン2.0からWS-BPELとしてOASISで標準化される予定だ。

BPELの構成要素

   BPELの構成要素は全部で25個あるが、内容から分類すると次の8つにわかれる。

  • 外部との関係
  • プロセス識別子の設定
  • プロセス変数の定義
  • イベント処理
  • 例外処理
  • キャンセル処理
  • 実際の処理のアクティビティ
  • 実際の処理フローを構造化するためのアクティビティ
表1:BPELの分類

   構成要素を表1のように分類し、図であらすと図1のようになる(アクティビティに関しては数が多いので別図にてあらわす)。

BPELの構成要素
図1:BPELの構成要素
Essential Business Process Modeling(ISBN:059600830)から引用し、筆者が追記
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   では、これらの要素で良く使われる表2の項目について説明する。各アクティビティについての説明に関しては、「実践!ビジネス・プロセス・インテグレーション」で詳細に解説されているので、ここでは概要に留める。

  • 外部との関係
  • プロセス識別子の設定
  • プロセス変数の定義
  • 実際の処理のアクティビティ
  • 実際の処理フローを構造化するためのアクティビティ
表2:BPELでよく使われる項目
株式会社オープンストリーム テクニカルコンピテンシーユニット 主管システムズアーキテクト

横浜国立大学経営学部卒。銀行系シンクタンクでオブジェクト指向技術の研究に携わった後、大手SIerにて アーキテクチャ構築、プロセス研究に携わった。現在株式会社オープンストリームにてSOAを中心とする研究開発およびアーキテクチャ構築に従事。最近は XMLのダイナミックさに魅了されている。

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