ホスト型とハイパーバイザー型の違いは何?VMware vSphere Hypervisor の概要

2012年10月17日(水)
田口 貴久

VMware vSphere Hypervisor(VMware ESXi、以降 ESXi)は、VMware社が無償で配布しているハイパーバイザー型の仮想環境です。

連載1回目では、ESXiの仕組みから、環境構築方法までを紹介いたします。

1.1. ホスト型とハイパーバイザー型の違い

まずは、仮想化技術における「ホスト型」と「ハイパーバイザー型」の違いについて説明します。

ホスト型

ホスト型はOS上に土台となるソフトウェアをインストールし、そのソフトウェア上で仮想マシンを稼働させる方式です。VMware Player、VMware Fusion、Windows 7 でのXPモードなどがホスト型に分類されます。ホスト型ではすでに利用しているサーバーやPCにもインストールすることできるので手軽に導入できますが、ハードウェアへアクセスするにはホストOSを経由しなければならないため、余計なオーバーヘッドがかかり十分な性能がでません。

図1.1.1:ホスト型ではハードウェアの管理はホストOSが行う(クリックで拡大)

ハイパーバイザー型

ハイパーバイザー型は、サーバーへ直接インストールし仮想マシンを稼働させる方式で、ESXi、Hyper-V、Xen などが分類されます。ホストOSを必要としないためハードウェアを直接制御することができ、仮想マシンの速度低下を最小限に抑えることができます。また、複数の仮想マシンを効率よく稼働させるための様々な仕組みが盛り込まれています。

図1.1.2:ハイパーバイザーはハードウェアを直接操作が可能(クリックで拡大)
日本仮想化技術株式会社

中堅システム会社にて主に基幹系システムの運用SE等の経験を経て、2012年より日本仮想化技術株式会社へ所属。現在はVMware ESXiやHyper-V関連の構築・運用やベンチマーク検証等の業務を担当。長年の運用経験を生かしよりよいインフラ環境の構築を目指し日々奮闘中。

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