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| BPELの基本フロー | ||||||||||||||||||
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今回はBPELフローについて解説し、BPELにおけるトランザクション制御のポイントを紹介します。また、BPELの課題について解説します。 BPELフローでは、invokeアクティビティとreceiveアクティビティによって、Webサービスの呼び出し(invoke)と実行結果の受信(receive)を行います。Webサービスはリクエスト・リプライ方式によって呼び出されます。BEPL 2.0のアクティビティ(他の開発言語における命令文やコマンドに相当します)では、図1に示すリクエスト・リプライ方式の基本的なパターンを作成できます。 同期型の場合、Webサービスからのリプライを受け取るまで待機し、他の処理を行いませんが、非同期型の場合はリプライを待たずに他のアクティビティを実行できます。これは、処理時間の長いWebサービスを呼び出す場合に効果がありますが、トランザクション管理におけるやり直し(補償)処理が複雑になるため注意してください。 図1に示した非同期パターンでは、イベントハンドラのonEventによってリプライをイベントとして受信しています。イベントハンドラはメインの処理フローとは独立しており、イベントの受信時にはメインとは別のスレッドによって並列に処理されます。イベントを受信するアクティビティとして、他にpickも用意されています。 なお、BPEL 1.1のイベントハンドラの中ではonMessageを用いていましたが、BEPL 2.0ではonEventを使用するように変更されています。BEPL 2.0におけるonMessageは、pickによってメッセージイベントを受信する場合にのみ使用するよう規定されています。 ![]() 図1:リクエスト・リプライの基本パターン ![]() 図2:並列呼び出し |
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| 並列呼び出し | ||||||||||||||||||
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flowアクティビティとは、並列処理を行うためのアクティビティです。図2の例では、3つのinvokeが並列に実行されます。なお、図ではreceiveを省略しています。並列処理を行うことの利点は、トータルな処理時間の短縮です。 |
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| forEachによる繰り返し呼び出し | ||||||||||||||||||
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BEPL 2.0では、forEachアクティビティが追加されました。forEachループは、繰り返し回数が受信データなどによって変動する場合に用います。 forEachでは並列処理をオプション指定することができます。これはループ処理を行うのではなく、受信データの数の分だけスレッドを生成し、flowアクティビティと同じように並列処理を行います。これは、複数レコードを許すパートナーと複数レコードを許さないパートナーとの間のデータスキーマの違いをフロー制御によって吸収するということを示しています。 |
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| pickによるデータの分割受信 | ||||||||||||||||||
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pickは複数種類のイベントを指定し、その発生を待機します。その中の1つのイベントが発生するとそれに応じた処理を実行し、pickアクティビティを終了します。1回のpick処理では1つのイベントしか受信できません。 |
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| イベントハンドラ | ||||||||||||||||||
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BPELでは、非同期で発生するイベントを処理するためのイベントハンドラを設定できます。イベントハンドラはBPELフローの全体で1つ、また各スコープごとにも1つずつ設定できます。スコープとはscopeアクティビティによって指定されたフロー内の部分的な範囲を指し、ローカル変数、各種ハンドラ(イベントハンドラなど)、その他の定義の有効範囲として機能します。 イベントハンドラは指定されたイベントの発生によってインボークされ、メインのスレッドと並列して発生したイベントの処理を行います。イベントハンドラに指定できるイベントの種類には、「onEvent(パートナーからのメッセージであるリクエスト/リプライの受信によるイベント)」と「onAlarm(設定したタイマーのタイムアウトによるイベント)」があります。なおBPELにはイベントハンドラの他に、フォールトハンドラ(例外処理)、コンペンセーションハンドラがあります。 次に、BPELにおけるトランザクション制御について解説します。 |
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