Ubuntuサーバの管理
パッケージ管理
今回は、Ubuntuサーバの基本的な管理、設定方法について解説します。
Ubuntuでは、各種ソフトウェアは「パッケージ」という形で提供されており、このパッケージを組み合わせることでOSとして動作しています。最初に、このパッケージを管理する方法を見ていきましょう。
まずは、インストールしたいパッケージを探す方法です。apt-cacheコマンドを以下のように実行すれば、キーワードからパッケージを検索することができます。
$ apt-cache search キーワード
出力が長すぎる場合は、以下のようにlessなどのページャにパイプで渡すと良いでしょう。
$ apt-cache search キーワード | less
apt-cacheには、表1の通りほかにも多くの動作オプションが用意されています。詳しくは、man 8 apt-cacheコマンドでマニュアルを参照してください。
インストールするパッケージが決まったら、以下の通りapt-getコマンドでインストールしましょう。管理者権限が必要なので、sudoを介して実行します。
$ sudo apt-get install パッケージ名
指定したパッケージを動作させるためにほかのパッケージが必要となる場合は、自動的にインストールされます。削除する場合は、以下のように実行します。
$ sudo apt-get remove パッケージ名
apt-getには、前回紹介したupdateやupgradeなど、ほかにも多くの動作オプションが用意されています。図1に、主な使用方法を記しました。詳しくは、man 8 apt-getコマンドでマニュアルを参照してください。
パッケージ管理コマンドdpkg
さらに、dpkgという古くからあるパッケージ管理コマンドの使い方も知っておきましょう。特によく利用されるのは、インストール済みパッケージの一覧を表示する以下のコマンドです。図1に主な使用方法をまとめています。
$ dpkg -l
パッケージ管理の締めくくりとして、パッケージの依存関係に問題が発生し、パッケージの追加や削除ができなくなった場合の復旧方法を紹介しておきましょう。
依存関係の修復には、以下のコマンドを用います。
$ sudo apt-get -f install
このコマンドにより、依存関係を満たすために必要なパッケージのダウンロード、インストールができます。
ただし、リポジトリに必要なパッケージが存在しない場合は、このコマンドで解決することはできません。その場合は、リポジトリに存在しないパッケージを必要としているパッケージを削除するか、必要とされているパッケージを含むリポジトリを前回解説した/etc/apt/sources.list、あるいは/etc/apt/sources.list.d/に加えるか、必要なパッケージをダウンロードし、dpkg -iコマンドでインストールする、といった対応が必要となります。
なお、依存関係ではなくパッケージの設定で問題が発生している場合は、以下のコマンドで修復できることがあります。
$ sudo dpkg --configure -a
このコマンドは、未設定のパッケージを再設定するためのものです。このコマンドでも修復できない場合は、パッケージもしくはシステムに欠陥がある可能性があります。以下のコマンドで原因となっているパッケージを削除し、キャッシュからも消します。
$ sudo apt-get --purge remove パッケージ名
$ sudo apt-get clean
その上で、以下のコマンドでリポジトリから再ダウンロードしたものをインストールしてみると良いでしょう。
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install パッケージ名
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