時はきた! 侍魂 見せるとき
万全の体制で発表へ
私の前のセッションは発表者都合によりキャンセルになっていました。その時間を利用して、日本から持参したTOMOYO LinuxのLiveCD(http://tomoyo.sourceforge.jp/wiki/?TomoyoLive)とPacSec 2007(http://www.thinkit.co.jp/free/article/0712/9/1/)の際に作成した名刺を配ることにしました。1人1人のところに行って、CDと名刺を渡し、「来てくれてどうもありがとう。次のセッションで話をします」と挨拶をしました。CDは自宅で焼いたもので、ラベルは手書きです。
紙袋から2台のノートPCを取り出して、演台の横に並べました。両方のPCに発表用資料が保存されています。「万一」2台とも利用できない事態になった場合でも、誰かのPCを借りてSourceForge.jpを参照すれば講演が可能です。いよいよ講演時間が近づきPCをプロジェクターにつなげましたが、画面が投影されません。Linuxを用いた講演ではたまにプロジェクタのトラブルを見かけます。昨年発表したPacSecもそうでした。
「ここまで来て」と思っていたところ、前のほうの席に座っていた方が、演台に近づき見てくれました。xrandrというコマンドを操作して見事画面が投影されましたが、このとき英語版Ubuntuを導入していたことが役に立ちました(私は英語版のUbuntuを導入してから「日本語パッケージを追加する」という使い方をしています。こうするとメニューが英語になります。Windows VistaではUltimateで同様のことが可能です)。
日本を代表しての発表
こうして、いよいよ私の発表、「TOMOYO Linux for Secure Embedded(http://www.fosdem.org/2008/schedule/events/embedded_tomoyo_secure)」の時間となりました。
1時間、この1時間のために、自分は日本からブリュッセルに来たのです。プログラムを見たところ、今回FOSDEMの参加者は4,000名以上、発表者は200名以上とありますが、日本人で発表するのは私だけのようです。「日本を代表して」の発表でもあります。
「この会議はヨーロッパのFOSSの開発者のための会議だけれども、自分は日本から来ている。日本からここに来るのは簡単ではなく、時間も費用もかかる、しかし自分は自分が取り組んでいるTOMOYO Linux(http://elinux.org/TomoyoLinux)というプロジェクトをヨーロッパのFOSSの開発者達に直接伝えたくて、ここに来た」。そのような話から発表を始めました。とても静かな気持ちで。
会場は72名の部屋でしたがほぼ一杯でした。皆さん大変熱心に私の話を聞いてくれました。時間いっぱい質疑を受けましたが、その内容から自分の説明、TOMOYO Linuxの内容が「伝わった」ことを感じました。発表を終えて、使命を果たした、そう思いました。使命を果たすことができて、本当に良かったと思いました。
こちら(http://lists.sourceforge.jp/mailman/archives/tomoyo-users/2008-February/000360.html)は発表終了後、TOMOYO Linuxプロジェクトのメーリングリストに送ったメッセージです。