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IoTセキュリティ問題解決なるか、完全無欠の新プラットフォームに投資する大企業たち

2016年7月20日(水)
ReadWrite Japan

インターネットが登場してから常にあった様々なセキュリティの課題が、IoTによって改めて露わになってきている。その課題である脆弱性をついたハッカーによって、政府や数十億の価値がある商用システムが攻撃を受ける事例も出てきた。

そういった大規模な攻撃の発生を防ぐため、CIAとDARPAに勤めていたティム・フニオ氏はIoTシステム全体(CCTVカメラからサーバ、キャッシュレジに至るまで)をモニターし、システム上安全でない部分が見つかった場合には警告されるようなプラットフォームを構築しようとしている。

コネクテッドデバイス向けサーバの構築を3年手がけているQuadiumは、New Enterprise Associates’のスコット・サンデル氏によって2000万ドルの投資を取り付けた。Facebookの役員 ピーター・ティール氏も600万ドルを2015年後半に投下している。

これらの資金は、すべてのIoTデバイスをこのプラットフォームに加えるため、サーバ側のさらなる拡充に充てられる予定だ。より多くのデバイスによってさらに多くの情報がもたらされるようになれば、Qadiumは、ハッカーが発見するよりずっと早くにその脆弱性を検知できるようになる。

システムの脆弱性はQadiumに任せればいい

Qadiumのメインプログラムは、『Expander』である。これは、組織が抱えるIoTのためのサーチエンジンのようなものだ。自分たちが所有するすべてのコネクテッドシステムを調べ、ハッキングされる恐れのあるマシンや欠陥のあるファイアウォール、対処する必要がある他の問題の顧客に警告し、そのネットワークを分析する。

Expanderは安いものではない。Qadiumが提示している価格は、100万ドル/年である。メインの顧客は、U.S.Cyber Commandや米国海軍を含む様々な政府機関だが、N.Yに拠点を置く大銀行などを含む民間の顧客も存在する。

これだけ大量のデータを政府に渡すことで、スノーデン事件のようなことがまたあったらどうするのかという懸念を抱くかもしれない。しかし、その点に関してQuadiumは、Expanderが他の団体や企業を攻撃するツールとしてではなく、組織を守るツールとしてのみ機能することを主張する。ちなみに、TVや冷蔵庫などのデバイスに持ち主の許可なくアクセスしうる点についての苦情も寄せられている。

ただ、ハッキングを防ぐために、政府や企業がセキュリティ分析をアウトソーシングすることは必要不可欠だろう。あらゆる種類のハッキングを防ぐことができない社内スタッフにセキュリティ分析のすべてを委ねる代わりに、Qadiumのプラットフォームを使うことをお勧めしたい。Qadiumは、あなたにハッキングを防ぐことのできる完全なプラットフォームを提供してくれるはずだ。

ReadWrite[日本版] 編集部
[原文]

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