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IIoT(インダストリIoT)から生まれた新たな事業モデル『Equipment-as-a-service』とは

2016年7月21日(木)
ReadWrite Japan

近頃、工業用IoT(IIoT)に『Equipment-as-a-service(EaaS)』が新しく現れ、注目を集めている。EaaSの登場で予想に基づくメンテナンスが可能になり、根本的に業界を変えると期待されている。

「予想に基づくメンテナンス:稼働時間を維持する秘訣」と題されたLux Researchの新しいレポートでは、工業機械への予想に基づくメンテナンス(Predictive Maintenance, PdM)の導入にIIoTがどのように役立つかについて述べられている。

際立つ点は、このレポートがIIoTに現れるであろうEaaSなどの新しい工業ビジネスモデルの影響について触れているところだ。これら新しいパラダイムは業界の構図をひっくり返し、作業側やベンダなどにとてつもない機会を与えうる。

「遠隔からの診断およびメンテナンスのためのソリューションは、OEM業者がEaaSモデルを形にするためのキーファクターだ」とはレポートの著者、アイザック・ブラウン氏の言葉だ。「この技術による利益を最大化するためには、機械が壊れるか、定期点検の際に修理するという現在のやり方を業界が早々に改める必要がある。」

このレポートでは、PdMの計画は混乱の真っ只中にあると捉えている。これもIIoTにおける接続性やセンサー、分析技術が無茶なスピードで進歩しているおかげといえるだろう。コネクテッドデバイスにより、工業資産の運用コスト削減および稼働時間の改善が見込めることから、IIoTにおいてPdMは求められているユースケースの1つである。

また、この変革を早急に受け入れないところは、あっという間に周りから取り残されることになるだろうともレポートは付け加えている。

Luxによる調査では、EaaSなどの新しいビジネスモデルに目を向ける世界各国のオペレーションマネージャにたいしてアンケートが行われた。

設備のアナリティクスは大きなチャンスをもたらす

『Kaeser』は、コンプレッサーに取り付けられたコネクテッドデバイスを使ったPdMアナリティクスサービスを月額で提供している一例だ。また、Tennant, ThyssenKrupp、Caterpillarによって現在進められてるEaaSビジネスモデルの実証試験は、支出削減につながる可能性があるとレポートは述べている。

ある業界は他所より先駆けてPdM技術の導入を進めているという。エネルギーおよび重工業といった業界に、そういった例は多いようだ。

他業界の場合、新しいコネクテッドテクノロジーの受け入れはゆっくりしたものだが、これも地域や企業の大きさによりけりである。いずれにしろ、この導入スピードの違いが将来的に大きな差につながることは間違いないだろう。

ReadWrite[日本版] 編集部
[原文]

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