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＞ 伸びは高いPCサーバ市場だが、一服感もみられる
2006年の中堅・中小企業のIT利用実態と2007年の展望
2007年問題や日本版SOX法への対応状況
著者：
ノークリサーチ 伊嶋 謙二
2006/12/22
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伸びは高いPCサーバ市場だが、一服感もみられる
詳細はノークリサーチのリリースに委ねるが、2006年度をもって国内PCサーバ市場の成長に一服感があることが、ハードウェア面の投資動向における大きな特徴である。
ノークリサーチのリリース「2006年度上期 PCサーバ国内出荷調査報告」
http://www.norkresearch.co.jp/2006servekamikir.pdf
過去数年にわたり2桁台の高成長率をマークしていた同市場は、企業の景況感、特にIT投資意欲を推しはかる上で重要な指標として捉えているが、ここにきて特需的な案件を除けば一段落し、実質成長率は久々の1桁台に留まり、ハードウェアのインフラに対する充足感がみられる。
企業全般的には景況感は良好だが、業種や企業規模によって需要にばらつきが見られた。特に製造業、流通業の中堅から大企業を中心とした情報系サーバの増設利用やネット関連企業群の需要が目立つ一方で、金融や証券、自治体は一巡感が見られた。
ネットワーク・インフラ・インターネット関連ソリューション導入状況
次に分野別に見たITソリューションの導入状況を見ていこう。まず簡単にグラフの解釈から入る。
図1は、ネットワーク・インフラ・インターネット関連ソリューション導入状況である。2004年時点で「LAN」の導入は97.0%とほぼ完了していることが確認される。
図1：ネットワーク・インフラ・インターネット関連ソリューション導入状況
（画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します）
また今回はグラフを割愛するが、ネットワークセキュリティ対策の実施（N=931）については、「ウイルス、スパムメール、スパイウェアなどの対策を実施している」が84.5%、「不正アクセスの防止」が77.3%、「データの二重化」が52.3%、「対策は実施していない」はわずかに2.6%であるという結果が出ている。
「ファイアウォール」については9割近くが導入・検討状況で、ネットワークとセキュリティについては両者を一対と考える姿勢が明確だ。
情報系といわれるソリューションの導入率を見てみよう。「グループウェア」は2006年時点で59.6%と約6割の導入率、検討率は22.9%で、過去4年間ほぼ同率だが、ほぼ定着した感がある。
「無線LAN」については、2006年時点で導入率41.7%、検討率26.6%。経年変化で見ると導入率漸増、検討率漸減で、落ち着きつつある。「イントラネット」は、2004年時点での導入率60.5%、検討率23.1%である。「IP電話システム」については、2006年時点で導入率28.8%、検討率45.8%となっており、この分野で最も検討率が高い。
最後に「企業ポータル構築」については、2006年時点で導入率12.6%、検討率38.9%とまだまだ導入は進んでいないが、関心度合いの高さはうかがえる。
基幹系業務ソリューションの導入率
続いて基幹系業務ソリューションの導入率を見ていこう（図2）。「財務会計管理」が88.0%、「人事管理・給与管理」が81.4%、「販売管理」が79.4%、「生産管理」が47.7%となっている。全業種に必要な前2者はかなり高い導入率である。「ERP」については2006年時点で導入率25.3%、検討率30.0%となっている。
図2：基幹系業務ソリューションの導入率
（画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します）
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著者プロフィール
株式会社ノークリサーチ 伊嶋 謙二
1956年生まれ。1982年、株式会社矢野経済研究所入社。パソコン、PC（IA）サーバ、オフコンなどをプラットフォームとするビジネスコンピュータフィールドのマーケティングリサーチを担当。とくに中堅・中小企業市場とミッドレンジコンピュータ市場に関するリサーチおよび分析、ITユーザの実態を的確につかむエキスパートアナリスト／コンサルタントとして活躍。1998年に独立し、ノーク・リサーチ社を設立。IT市場に特化したリサーチ、コンサルティングを展開すると同時に、業界各誌への執筆活動も積極的に行っている。
ホームページ：
http://www.norkresearch.co.jp/
INDEX
2007年問題や日本版SOX法への対応状況
はじめに
伸びは高いPCサーバ市場だが、一服感もみられる
新ITソリューションの導入率
