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あちこちをViモードにしていこう

2008年8月21日(木)
萩原 佳明

Vimはフリーウエアではありません

 Vimの起動画面をきちんと見たことはあるだろうか?そして何回かに1回、「ウガンダの恵まれない子供たちに援助を!」と表示されるのには気がついていただろうか?実はVimは厳密な意味でのフリーウエアではなく、チャリティーウエアなのである(寄付をしなくても使い続けることはできる)。

 では、表示されているヘルプの「:help iccf」を見てみよう。ここに書いてあるように、作者のBram Moolenaarは、ウガンダにある児童養護施設への寄付を推奨している。作者は以前ウガンダにボランティアに行き、そこに存在する問題に関心を抱き(詳しくは「:help kcc」)、また同地で援助活動を行っているKCCの活動内容に共鳴を覚えたそうだ(詳しくは「:help donate」)。

 もう長いことVimを使ってるし、今回はVimの原稿を書いているということで、せっかくなので僕も寄付をしてみることにする。金額は今回の原稿料の半分、1万円にしよう。しかし送金のヘルプ(「:help iccf-donations」)を見ても日本からの送金方法が書いていない。が、どうやらPayPalが使えるようだったので、PayPalに登録後、1万円を送金してみた。

 これで、ようやくVimの起動画面を横目で見ながら「いや、ごめんね」と思わずに済むようになったというわけだ(無料で使ってもよいので「ごめんね」と思う必要はないのだが)。

でもやっぱり難しいな

 全4回ということで解説を行ったが、どうしても駆け足での解説になってしまった。どうだろうか、Vimを使ってみる気になっただろうか。限られたページ数であるため、僕の考える「これは重要かな」「これは便利」というポイントを紹介してきたが、例えばtagsファイルについて説明していなかったり、quickfixやgrepを取り上げられなかったりと、説明不足の点もあるだろう。使ってみて気になった部分は、「:help quickref」を見たり、時間があれば「:help user_manual」でマニュアルを読むなど各自調べてもらいたい。

 しかし、それでもやっぱり難しいとい思う人もいるだろう。そういう人には2つ選択肢がある。まず1つは「Vimを使わない」という方法だ。世の中にはいろいろなソフトがあるので、肌に合わないものを使い続ける必要はまったくない。そしてもう1つがCream(http://cream.sourceforge.net/)という、Vimの拡張ソフトを入れてみることだ。

 このCreamというのは「プルダウンメニューや、キーボードショートカット、拡張可能な編集機能を用いて、Vim初心者により扱いやすくしたり、経験者向けに機能を追加」したソフトで、「Vim自体の拡張性を用いて提供」されたソフトだ。

 名前は「どちらも強さを和らげて上品にし、どちらも単独では役に立たない」ということらしい(引用はいずれもWikipediaのCreamのページ(http://ja.wikipedia.org/wiki/Cream)より)。

 Creamを使うと「Vimでできること」を「Vimでないやり方」で見ることができるので、どうしても敷居が高く感じてしまう人には、慣れるためにはいいかもしれない。ただ、日本語のヘルプがないので、そういう意味では別の敷居があるとも言えるわけなので、VimのGUI版を使う方が良いかもしれない。

 以上、「読んで試して!Vim!」終了である。読んでくれたみなさん、タイトルどおり、ぜひ試してみてください。Vimは、使えば使うほど手になじんでくる、本当に良いソフトなので。

1973年佐賀県生まれ。東京大学文科I類中退。株式会社アスキーで3年半ほど編集者生活を送った後に独立し、(有)プラスワンデジタルを設立。Webサイトの企画・運営やサーバ管理、プログラム作成などを担当。著書に「日本のSEはこれからどうなるのか」「これならわかる不正アクセス対策 入門の入門」(いずれも翔泳社)がある。http://www.p1d.com/

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