Ajaxの動的更新を読み上げ
追加、修正、削除を読み上げる「relevant」プロパティ
次にTODOの追加、修正、削除をJavaScriptのみで行うサンプルを紹介します。サンプルを詳しく見ていく前に、このサンプル内で使用されている「relevant」プロパティ(http://www.hitachi.co.jp/universaldesign/wai-aria/ED_20080514/#relevant)の働きについて解説します。
「relevant」プロパティは、ライブリージョンにどのような種類の変更が発生するか、という情報を明示するために使用します。
「relevant」プロパティには次の4つの値から指定可能です。
・additions:要素の追加
・removals:要素の削除
・text:テキストの変更
・all:要素の追加、削除、またはテキストの変更
例えば、「要素の追加」と「要素の削除」が発生する場合は、下記のようにスペース区切りで複数指定することが可能です。
relevant="additions removals"
つまり、下記2つは等価です。
・relevant="all"
・relevant="additions removals text"
relevantが指定されないライブリージョンでは、デフォルト値として、下記が適用されます。
relevant="additions text"
Fire VOXでは、ライブリージョン内に変更が起こっても、「relevant」プロパティで指定されていないタイプの変更は読み上げません。このため、すべての変更をうまく読み上げさせたい場合は、「relevant」プロパティで正しく指定する必要があります。
要素の追加・修正・削除が発生するサンプルの解説
では、動画「要素の追加・修正・削除が発生するサンプル」を確認しましょう。
このサンプルでは、下記の2つのフォームがあります。
・TODOの追加
・追加されたTODOの修正、削除
追加されたTODOのリストは、下記のように
- タグで表現されます。
- タグとして追加・削除されます。この
- タグがライブリージョンとして定義され、「relevant」プロパティが「additions removals」に設定されているため、ユーザーが、TODOを追加すると、下記のように読み上げられます。
- タグ)内の表現を見てみると、
- タグの中には、下記のようにTODOの内容がタグとして追加されています。
Think ITの原稿を書く
このタグがライブリージョンとして設定され、「relevant」プロパティは「text」となっているため、編集を行うと、下記のように読み上げされます。
「Change、Think ITの原稿を修正する」
このように、relevantを正しく設定することで、追加、修正、削除の動作を明示的に読み上げさせることができます。
今回作成した3つのサンプルはこちらからダウンロード(http://www.thinkit.co.jp/images/article/133/2/13321.zip)が可能です(13321.zip/20.3 KB)。ライセンスはGPL Version 2になります。よろしければお試しください。
また、ライブリージョンのサポート状況、利用現状については「ARK-Web Accessibility Wiki(http://www.ark-web.jp/accessibility/153.html)」を参照ください。
次回は、WAI-ARIAに対応したJavaScriptウィジェットの例を見ていきます。
「New、Think ITの原稿を書く」
また、TODOを削除すると、下記のように読み上げられます。
「removale、Think ITのサンプルを作る」
次に、追加された個々のTODO(
-
aria-live='rude'
aria-relevant='additions removals'>
個々のTODOは、この
- タグの子供である