中小企業の課題解決にDevOpsが役に立つ

はじめに

スタートアップから中小企業(SMB)まで、企業は多くの課題に直面しているなか、DevOpsプラットフォームの採用は困難をいくらか緩和することに寄与します。また、DevOpsプラットフォームは当面の課題への対処だけではなく、メリットを会社全体に広げ、競争が激しい予測不可能な市場で成長できるように支援します。

2021年の米国中小企業庁のレポートによると、米国には3250万の中小企業があり、国内企業の99.9％を占めています。これらの企業はいずれも厳しい道のりを歩んでいます。米国労働統計局によると、米国の中小企業の20％が初年度に倒産するほどの厳しさです。5年目の終わりまでに約50％が事業を終了しています。

従業員への過負荷、コラボレーションのための時間の確保、顧客や市場のニーズへの対応などの共通の課題を抱える中小企業は多くのプレッシャーにさらされています。中小企業がこうした重大な課題に直面しているからこそ、ソフトウェア開発の合理化、展開の迅速化、反復タスクの自動化、コラボレーションの促進を進めることは理にかなっています。これらすべて実現すると事業が成功する可能性が大幅に飛躍します。

今回は、いかにして中小企業が抱えるフラストレーション解決にDevOpsプラットフォームが役立つのかを解説します。

労働者の疲労を軽減し
ワークライフバランスを改善

中小企業は、定義的には競合となりうる大企業よりも従業員数が少なくなります。つまり遂行する必要があるすべてのタスクで担当者が少なくなるということです。ソフトウェア開発チームも例外ではありません。中小企業のあらゆる従業員がより多くの肩書を背負い、多くの異なる仕事を引き受けなくてはならず、疲れ果ててしまう危険性があります。これは従業員の生産性だけではなく、ワークライフバランスにも影響を与えるため、従業員だけではなく事業にも良くありません。

DevOpsプラットフォームはコミュニケーション、コラボレーション、自動化を促進する環境を提供し、ITに関わる従業員の負担を軽減します。作業をより効率的かつ迅速に行えるため、従業員はプロジェクトにより多くの時間を割くことができます。

顧客満足度の向上

まだ企業の知名度が高くない場合、どのように新規顧客を開拓できるでしょうか。潜在的な顧客層に満足し喜んでいただくことで既存顧客を維持し、また新規顧客も獲得していくことになるでしょう。顧客が満足すれば、継続して購入してくれますし、口コミも広げてくれます。

DevOpsプラットフォームは顧客からのフィードバックプロセスを自動化し、ソフトウェアの開発とデプロイを加速することで、顧客満足度向上に役立ちます。

コミュニケーションとコラボレーションの向上

スタートアップや中小企業の従業員は、複数のプロジェクトを担当していることが多く、膨らみ続けるワークフローを少しずつ削ろうとします。部門内または横断的な会議は優先度が低いか、準備が厄介なものとなるでしょう。消極的になるのも理解できます。

DevOpsプラットフォームはITワーカー間だけでなく、会社全体の障壁を取り除くことでコラボレーションを促進します。より革新的な機能や製品が生まれることで生産性が向上し、従業員の満足度とエンゲージメントが向上します。共同作業者は継続的にお互いから学び合うことができます。

スピードと俊敏性で市場に適応する

どの市場も予測は困難です。新たなライバルが登場するかもしれません。顧客の期待は変化していきます。サプライチェーンで問題が起きれば生産に影響を与えます。中小企業は新しい需要や新しい競合他社にも対応し、先んじていくためにも、すぐに変化できるようにする必要があります。

DevOpsプラットフォームは技術チームが開発とデプロイをスケーリングし、アイデアを新機能または新製品に迅速かつ効率的に転換することで、あらゆる規模のビジネスの俊敏性を維持できるようになります。

中小企業の技術力を倍増させる

繰り返しになりますが、中小企業は定義上人数が少ないため、開発部門も小規模になります。1つの部門ですべてをまかなうこともあるかもしれません。そうなると新しいソフトウェアの設計、開発、デプロイが困難になり、言うまでもなく、顧客やサプライチェーンにサービスを提供し、コミュニケーションするための施策を編み出すのが困難になります。

もしプロジェクト計画が共同で部門横断的とするなら、より少ない労力でより多くのことを行うことができます。また関係するDevOpsツールを少なくすれば、たとえ全員が同じツールを使用したとしても、大きな違いを生むことができるかもしれません。

テストから監視まで、またGitLabを使用してGitOpsの実行も含めて、すべての自動化オプションを備えたDevOpsプラットフォームがあれば、実践的な作業負荷を軽減し、IT担当者がより創造的なプロジェクトにより多くの時間を割けるようになります。