アルゴリズムからプログラムを学ぼう!

2008年5月2日(金)
須藤 克彦

まずはまわりを固めよう

 ソートのアルゴリズムはいくつか知られています。「バブルソート」をご存じでしょう。まずはこれをPHPで書いてみたいと思いますが、プログラムを書く前に、まわりを固めましょう。図2に示したプログラム1を見てください。ご覧のように「bubble_sort関数」では何もしていません。

 このプログラムを動かすと図2の実行例1のように表示されます(ここでは Linux上でコマンドラインを使って起動しています)。

 当たり前ですが、bubble_sort()関数の中では何もしていませんから、配列の中は変わっていません。

 これだけのことですが、プログラムを書き始めるときに「まわりを固める」ことは重要なことです。これからbubble_sort()の中を埋めていくわけですが、そのほかの部分に問題がないことを確認しておくことで、あとは目的に専念するができます。このように、はじめはいわば外枠だけを作っておいて、少しずつ詳細を詰めていく手法を段階的詳細化(stepwise refinement)と呼びます。

バブルソートとは

 さて、バブルソートの考え方は次のようなものです。カードが横一列に並んでいるものとします。

(1)右端から始めて、それとすぐ右隣とを比較する。

 具体的には右側が左側よりも小さければ入れ替えます。それ以外のときはそのままにしておきます。視点を1つ左に移します。

(2)(1)を繰り返す。

 言葉ではわかりにくいので、次ページでは図を使って説明していきましょう。

神戸情報大学院大学
1980年立命館大学理工学部卒、独立系ソフトハウスに入社。CやFORTRANコンパイラなどの言語処理系の設計・開発に約10年間従事。その後ユーザ系企業でUNIXによるクライアントサーバシステムの設計・開発を主導。同時に企業の内外で人材育成に注力する。現在は神戸情報大学院大学で講師として教鞭(きょうべん)をとる。「ソフトウエア工学の基礎を勉強してオールラウンドプレーヤーを目指せ」が技術者育成についての口癖。http://www.kic.ac.jp/professors/sudo/index.html

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