Googleガジェット導入編
Googleガジェットとは
本連載では、Googleガジェットの魅力と使い方、そして作り方を解説していきますが、まず本題のGoogleガジェットに入る前に、「ガジェット」の簡単な説明をします。
本連載では、Googleガジェットの魅力と使い方、そして作り方を解説していきますが、まず本題のGoogleガジェットに入る前に、「ガジェット」の簡単な説明をします。
「ガジェット」は、目新しい小物(例えば携帯オーディオプレーヤやPDAなど)を指す言葉として使われています。最新グッズを紹介する雑誌をめくってみると、「ガジェット」という言葉を見つけることができます。その「目新しさ」や「小物」の意味が転じて、あるプラットホーム上で動作する小さなアプリケーションのことを「ガジェット」と呼ぶようになりました。
ここでの「小さな」とは、機能が絞り込まれているという意味、もしくは表示領域が小さいという意味のことです。「ガジェット」と似た言葉に、「ウィジェット」という言葉があります。この両者の違いは、そのプラットホームを提供するベンダー(GoogleやYahoo!、Microsoftなど)が、それぞれの呼称を決めているもので、両者に違いはないと思ってよいでしょう。筆者はそれを説明する時に、よく「チョッキ」と「ベスト」を例にあげます。
ガジェットは、今回の連載で取り上げるGoogleガジェットをはじめ、Yahoo!ウィジェットやWindows Vistaに搭載されているガジェット、Mac OS Xのガジェットなど、この1~2年の間にさまざまなプラットホームが登場しており、ユーザや開発者の注目を集めています(図1)。
さて、読者の皆さんはGoogleガジェットを使ってますか? Googleガジェットは、その名の通りGoogleが提供するiGoogleやGoogle Desktop上で動作するガジェットの総称です。GoogleガジェットのAPIのページを見ると、Googleガジェットという言葉とDesktopガジェットという言葉が登場します。
GoogleガジェットはXMLで定義され、HTMLとJavaScriptで記述します。iGoogleやGoogle Desktop、Google Mapsなどで動作可能ですが、すべてのGoogleガジェットがGoogle Desktop上で動かせる訳ではありません。
DesktopガジェットもXMLで定義されますが、CやC++、VB.netなどを利用することができます。ただし、WindowsのGoogle Desktop上でしか動作しません。
以上をふまえ、Google デスクトップに特化したガジェットはDesktopガジェット、それ以外はGoogleガジェットという理解で良いでしょう。
iGoogleとは、「i」(私)が自由にカスタマイズできるGoogle検索のホームページのことです。iGoogleのページ上に、Googleや世界中の開発者が作ったさまざまなガジェットを自由に配置することができます。
前身のGoogleパーソナライズド・ホームからiGoogleに名称が変わっておよそ1年が経過しました。リリース当初は少なかったガジェットの数も、今や世界中の開発者が自分の作ったガジェットを公開するようになり、かなりの数になっています。
iGoogleで時間が節約できる
読者の皆さんは、各ポータルサイトが提供する天気予報の情報や株価情報を参照したり、タスク管理のWebサービスやGmailなどのメールサービスを利用するなど、インターネット上のサービス利用することが多いと思います。
それらの情報をチェックするために、いちいちそのWebサイトを閲覧していては、1つ1つのWebサイトの表示は少しの時間しかかからなくても、合計するとかなりの時間を費やすことになってしまいます。
そこで、iGoogle上に、天気予報のガジェットやGmailの受信箱のガジェット、TODOのガジェットなどを配置しておけば、いちいちそれらのサービスのページを開くことなく、その日の天気やGmailの新着メール、その日のTODOを把握することができます。たかだか数クリック、数秒、数分の差かもしれませんが、この細かい時間が節約できるメリットは大きいです。
ただし、ガジェットをページ内に多く配置しすぎると、ページの表示に時間がかかってしまうというデメリットもあるので、ガジェットにプライオリティをつけ、常に見る必要がないガジェットは閉じておくかiGoogle内の別のタブに配置するなどの工夫をすると、より便利になります。