運用中によく起こる問題とは?
リリース後によく起こる問題
燃え尽き現象というのは確かにあるもので、プロジェクトがハードであればあるほど、リリースした後で「しばらく見たくない」と放置したくなるのが人情です。請負の単発仕事ならそれでも構わない場合もあるでしょうが、自社サイトであったり、保守で入っていたり、運用していかなければならない場合、放置をしていては後で慌てることになります。
Webサイトのオーナーであるクライアント自身すら放置しがちだったりするから不思議です。Webサイト上で直接売買をしている場合は別ですが、コーポレートサイトなどあまり動きのないWebサイトの場合、サイトの存在やインターネットを活用することからも遠ざかってしまうことがあります。その結果、次の更新時やリニューアル時には「CMSの使い方を忘れてしまいました」「Google Analytics(http://www.google.com/analytics/ja-JP/)ってどうやって見るんでしたっけ?」という言葉を聞くことになります。
クライアントとは長いお付き合いをしたいものです。またリニューアル時には発注をいただければありがたいですし、そのとき双方ともにWebサイトや業務に関連する知識が増えていれば、より良いWebサイトを作れるようになるでしょう。クライアントやプロジェクトメンバー、自分に対してリマインドをかける仕組みを作っておくことが必要です。
今回はそのために、Google Sites(http://sites.google.com/)を「スタートページ」として使う方法を紹介します。
なぜGoogle Sitesなのか
スタートページとは、ブラウザを起動して一番初めに表示されるページのことです。その本来の意味でのスタートページとして設定することが難しくても、ブックマークツールバーや、ブックマークの上位など、忘れない位置に置いておきましょう。特にクライアントには、毎日、ブラウザを立ち上げたらそこにアクセスをすることを習慣にしてもらえると良いでしょう。
クライアントにとって、毎日アクセスしたくなるページを考えます。アクセス解析結果や、業務に関連する最新ニュース、自社製品・競合製品のクチコミ情報、更新マニュアルや各種ガイドラインのリンク、忘れがちな月次会議の日程などが、閲覧できたとしたらどうでしょうか。クライアントの興味は自社の売り上げを上げることにありますので、それを助ける情報や、自社サイトの効力がわかる場所であることが重要です。
単にニュースのfeedを購読するだけでしたら、RSSリーダーで十分ですし、個人的なスタートページならiGoogleの方が簡単です。特にiGoogleはガジェットも豊富なので、Googleの各種サービスやドキュメント、ユーザーが作った便利ツールなどの表示も可能です。それなのに、なぜGoogle Sitesなのでしょうか。
優位点はカスタマイズが自由で容易なことです。スタートページは、パッと一覧できることが重要ですので、たくさんのページを作成することはありませんが、Google Sitesならいざ必要となれば、すぐにお知らせ用のページを「Announcements」で、ファイルをアップロードできるページを「File Cabinet」で作ることができます(図1)。iGoogleのガジェットを読み込んで表示させることもできます。RSSリーダーとしては完ぺきではない、スタートページの専門でもない、しかし総合力として優れているからこそプロジェクトのスタートページに向いているのです。