Googleガジェット導入編

2008年5月7日(水)
栗栖 義臣

Googleガジェットを作り始めたきっかけ

 ガジェットは、使う人だけでなく、作って楽しんでいる人が世界中にいます。私自身、Googleガジェットの魅力にはまった1人で、これまでにいくつかのガジェットを作って公開してきました。

 そのガジェット作りのきっかけとなったのが、Googleが2007年に開催した開発者向けのイベントGoogle Developer Day 2007です。

 お台場のホテルのイベント会場で開催されたそのイベントの中で、Googleガジェットの作り方についての解説がありました。当時、ガジェットのAPIが公開されていることは知っていましたが、なんとなく難しそう、面倒くさそうだと敬遠していました。

 ところが、その講演を聴いてみると、実は簡単に作れることが分かりました。そして、そのイベントにて「iGoogle ガジェットコンテスト開催」の発表があり、開発の目標にするにはちょうどタイミングも良かったので、まずはそのコンテストに向けてガジェット作成をはじめたのでした。

 これが表向きの理由で、実はもう1つ開発をはじめた理由があります。実はその時のGoogleガジェットの講演を担当されたのが、Google社員のソフィアさんという方で、そのキュートさに思わずくらっときてしまい、「これはおもしろいガジェットを作ってアピールせねば」と思ったのが、そのもう1つの理由です。

 人気のある(登録者数が多い)ガジェットを作った開発者は、ランキングページで見ることができるという話をそこで聞き、「いつかあのランキングに登場して、ソフィアさんに振り向いてもらうんだ」とモチベーションが向上したのでした。その時の講演はYouTube上で見ることができるので、興味がある方はぜひ見てみてください。

 先日、私のガジェット作りのきっかけになったイベント「Google Developer Day」が今年も開催されることが発表されました。

 Googleガジェットやオープンソーシャルのセッションが予定されており、特にオープンソーシャルはノートPCを持ち込んで、ハンズオンで何か作るというセッションが用意されているようなので、興味がある方はぜひ参加申し込みをしてみてください。

Googleガジェット作成の魅力

 最後に、ガジェット作成の魅力を3つ紹介します(図3)。

 1つ目は、簡単に作れることです。 次回以降の内容を見てもらうと分かりますが、ガジェットはインターネットに接続できるPCとWebブラウザさえあれば作ることが可能です。便利な開発環境やAPIが提供されていますので、気軽に作ることができます。また、公開されているガジェットのソースは簡単に見ることができるので、自分が気に入ったガジェットのソースを見て、参考にすることができます。

 2つ目は、全世界のユーザに使ってもらえることです。Googleガジェットは多言語対応の仕組みを持っています。日本のユーザ向けのガジェットを作るのもよいですが、言語の壁を越えるようなシンプルな機能のガジェットを作り、多言語対応をして公開すれば、世界中のユーザから利用される可能性があります。

 3つ目は、ユーザの目にとまりやすいことです。あるサービスを作ってインターネット上で公開した場合、数多くのページに埋もれてなかなかユーザの目に触れられず、利用者が少ないまま終わってしまうことがよくあるかと思います。もし、同じ機能をガジェットで実現できたなら、ガジェットはコンテンツディレクトリの中で検索され、あるサービスを欲しているユーザの目にとまりやすくなります。また、「このガジェットを使っている人へのおすすめ」といったレコメンドもGoogleが自動に行ってくれます。

 いかがでしょうか? Googleガジェットに興味を持っていただけましたでしょうか。

 Googleガジェットを使ったことがないという方は、まずはiGoogleのページにログインして、いろいろなガジェットを使ってみるところからはじめてみてください。使っていくうちに、「こんなガジェットがあったら便利なのになぁ」と思うことがあるでしょう。そこで、Googleのコンテンツディレクトリで欲しいガジェットを探してみて、もし見つからない時は、自分で作って公開してみましょう!

 それでは次回から、Googleガジェットの作り方を解説していきます。

株式会社はてな
大手SIerを退職後、エンジニアリングディレクターとして2008年に株式会社はてなに入社。Mash up Award 2ndで「サグール賞」「きざし賞」「特別賞」、iGoogleガジェットコンテストで「特別賞」を受賞。http://d.hatena.ne.jp/chris4403/

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