ウェブマスターツールを導入しよう
Googleウェブマスターツールとは
それでは各社ごとにツールを簡単に紹介していきます。
Googleウェブマスターツールは検索会社の中で一番最初にリリースされました。先駆者だけあって継続的に新機能追加や改善が行われてきており、3社の中でも最も充実した機能を持ちます。
主な機能は「サイトマップ送信」「クローラの活動レポートと制御」「統計・分析レポート」ですが、SEO向けの機能も充実しており、Webスパムページやリンク売買サイトなど、Googleが規定するガイドラインに違反したサイトを報告したり、逆に自分のサイトが同ガイドラインに違反する、またはその恐れがある際のGoogleからの警告メッセージを受け取ることもできます。
特に、Googleからサイト管理者への連絡機能は重要です。以前はGoogleからサイト管理者への連絡はメールで(公開されていなくてもあたりをつけて、info@あなたのドメイン、など)行われていたのですが、発信者を偽った警告メールなどが海外で流行したことから、現在はGoogleからの連絡は基本的にウェブマスターツールのメッセージセンターを通すことになっています。皆さんがSEOに全く無関心であっても、制作したサイトのHTMLコーディングに偶然問題があった場合でも、それがガイドラインに違反していれば検索エンジンから削除されることになりかねません。
それ以外の機能も、他社よりも比較的充実しています。クローラの過去90日間の活動状況レポート、さらに何らかの理由でページ巡回が失敗した場合の原因別レポートの表示から、Google関連サービスを通じたRSSフィードの購読者数表示、サイト/ページ全体の平均PageRankなど、いろいろと便利で役立つ情報を提供してくれます。
日本ではYahoo! JAPANが最も検索シェアが高いですが、Googleとの比率は6:4程度にまで迫ってきており、Googleは無視できない存在です。検索エンジンからのトラフィックを特に重視するならもちろん、とりあえず検索される状態を維持しておきたいのであれば、Googleウェブマスターツールの利用は必須といっても良いでしょう。
Yahoo!検索サイトエクスプローラー
Yahoo!検索サイトエクスプローラーは、日本語版は2008年5月にリリースされた比較的新しいものです。Google同様にサイトマップ送信機能のほか、現在のインデックス登録状況、ドメイン別とページ別の被リンク(インバウンドリンク)数情報、さらに自分のサイトから外に向かっているリンク(アウトバウンドリンク)までYahoo! JAPANの検索エンジンが認識している数字を表示します。
Yahoo!検索サイトエクスプローラーの特徴的な機能として、動的URLの処理ルールを指定できること、被リンクに現れた個別ページのスパム報告が簡単に行えることがあります。前者は、ページのクロールにおいて問題となる動的URLの処理をYahoo!側に指示できる機能、後者はスパマーが作成したページからリンクが張られていた場合にそれをYahoo! JAPANに通知できる機能です。
最後のマイクロソフトのウェブマスターセンターは、まだ日本語版は用意されていませんが、日本語サイトも問題なく登録できます。Live Searchが認識しているインデックス数とバックリンク数を表示するほか、ドメインスコア(ページスコア)と呼ばれるLive Searchのランキング指標が見られる点が特徴です。ただ、現在Live Searchは日本で5%ほどのシェアしかなく、日本語版が提供されていないので、Yahoo! JAPANとGoogleの2つのツールを中心に説明していきます。