メタディスクリプションの正しい書き方

2008年12月26日(金)
毛塚 智彦

メタディスクリプションの与える影響

 今回は、GoogleのSEOスターターガイド(http://googlewebmastercentral.blogspot.com/2008/11/googles-seo-starter-guide.html)を元に、メタタグのディスクリプション(description)部分について紹介します。実際のタイトルタグやメタタグの設定の仕方も合わせて紹介していきます。

 メタタグのdescriptionやkeywordsが、検索エンジンの順位に与える影響はあまり大きくありません。検索結果に表示されて、しかもクエリに関連した部分が太字になります。できるだけ多くの人の注目を集めてクリックしてもらうために、表現を工夫する必要があります。

 ただし、descriptionを書いたからといって、必ずしもdescriptionに記載した内容が検索結果に表示されるわけではありません。Googleがページ内のコンテンツから、クエリに関連したフレーズを選択して表示させる場合もあります。

 もし、あなたのWebサイトがOpen Directory Project(DMOZ)(http://www.dmoz.org/World/Japanese/)に登録されているのであれば、descriptionやコンテンツ内部から文章を引用する代わりに、Open Directory Projectに掲載されている説明が使われる場合もあります。

 スニペットにディレクトリの説明文を表示させない方法は、図1になります。

より良いdescriptionを書くために心がけること

 より良いdescriptionを書くためには、ユーザーが求めている情報が盛り込まれていて、かつ興味を引かれそうな書き方を心がけます。どのようなキーワードで検索して、ユーザーが訪れるのかを考えて説明を書きましょう。

 手間はかかりますが、できるだけページごとに異なるdescriptionを書くようにしましょう。ページの数が多いサイトでは1ページずつ人力で書くのは非現実的なので、自動化してそれぞれのページの内容を端的に表す説明を入れるようにしてください。なお、descriptionは商品やサービスの特性を端的に伝えるものであれば、別に文章でなくても構いません(参照:http://www.google.co.jp/support/webmasters/bin/answer.py?answer=35264#1)。

 また、どんな情報をユーザーが求めているのかを考えながらdescriptionを決めましょう。例えばECサイトの場合、単純に商品の説明文を入れるだけでなく、価格、メーカー、サイズ、在庫数、セールやキャンペーンの情報などを入れておく効果が期待できます。

 次に、タイトルタグやメタタグを決める前には、どういうユーザーにアクセスしてもらおうとしているかを考えます。

 一例として、あなたのサイトが対象としているユーザーが、商品/サービスの購入や申し込みを目的にしているのか、それとも情報収集を目的としているのかによって決め方が変わってきます。

 ECサイトなどの場合は、ターゲットとしているユーザーは前者です。何かを買いたいと思っている人をひきつけるためには、タイトルタグやメタタグに「販売」「購入」「通販」というアクションに結びついたワードや、安心感を与えるためのサイト名(ブランド名)などを入れておくことが有効だと考えられます。

 それでは、代表的なWebサイトのタイトルタグを見てみます。

 楽天市場のカテゴリページのタイトルタグは、『【楽天市場】「カテゴリ名」の通信販売ショッピング、カタログ通販オンラインショップ』、価格コムの商品ページのタイトルタグは、『価格.com - メーカー名 商品名 価格比較』となります。

 このように、商品やサービスの購入、申し込みを目的としたWebサイトでは、「通信販売」「価格比較」といった行動に結びつきそうなキーワードやブランド名が含めた方が有効です。

 ブログやニュースサイトは、情報収集を目的にしているユーザーを対象にしています。情報収集をするために検索しているので、検索結果にはキーワードに関連した情報ができるだけ詳しく記載されていた方が都合が良いと考えられます。

 ブログやニュースサイトの個別記事のタイトルタグは、以下のいずれかであることが多いです。

1.記事名 サイト名
2.サイト名 記事名
3.記事名だけ

 このように、購買や申し込みのためのWebサイトと異なり、形容詞や動詞を入れないで、端的に記事の内容を表す内容になっていることが多いです。前回も紹介しましたが、サイトのブランド力によるクリック率の増加を捨ててでも、タイトルタグを記事名だけにして、より多くのキーワードで上位表示させる可能性を高めるという選択肢を選ぶWebサイトもあります。

 今回は、購入意欲が高い検索と情報収集が目的の検索という切り口を例に挙げて紹介しましたが、ほかにも多くの考え方があると思います。ユーザーの検索ニーズにあわせて、より多くのキーワードで上位に表示されつつ、クリック率も高くなるようなタイトルタグやメタタグを書くことを心がけましょう。

 次回は、ユーザーにも検索エンジンにもわかりやすいURLの決め方について紹介します。

【参考文献】

「Search Engine Optimization Starter Guide」(http://www.google.com/webmasters/docs/search-engine-optimization-starter-guide.pdf)(アクセス:2008/11)

「検索結果でサイトのタイトルと説明を変更する - ウェブマスター向けヘルプ センター」(http://www.google.co.jp/support/webmasters/bin/answer.py?answer=35264)(アクセス:2008/12)

「検索結果に表示されるタイトルやサマリーの変更 - インフォセンター - Yahoo!検索(http://info.search.yahoo.co.jp/archives/002868.php)(アクセス:2008/12)

「What is navigational, Informational or transactional query | StrategyNode.com」(http://www.strategynode.com/blog/how-to-determine-if-a-search-query-is-navigational-informational-or-transactional/)(アクセス:2008/12)

サイトエンジン株式会社
早稲田大学理工学部卒業。ドロップシッピングを行う株式会社もしもで1年間マーケティングと広報の担当を勤めたあと独立。サイトの売買と賃貸などを中心としたサイトエンジン株式会社を立ち上げる。話題になりつつあるものを調べて複数のブログ(http://www.socialmediamarketing.jp/)にまとめている。http://www.siteengine.co.jp/

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