複数ページを見てもらえる内部リンク構造
目的に応じた適切なナビゲーションを作る
今回は、GoogleのSEOスターターガイド(http://googlewebmastercentral.blogspot.com/2008/11/googles-seo-starter-guide.html)を元に、サイト内部のリンク構造の作り方について紹介します。
訪問者がすぐに目的のコンテンツを見つけるのを手助けするために、ナビゲーションを作りこみましょう。ナビゲーションをうまく作ることは、検索エンジンがWebマスターがどのコンテンツを重要だと考えているのかを理解する助けにもなります。Googleはサイト全体において、そのページがどういった役割を持っているのかを把握しようとします。
多くのWebサイトには、最もアクセスが多く、ナビゲーションの基点となるページがあるはずです。ページ数が多い場合はすべてのページへのリンクを1つのページに掲載すると非常に使いづらいサイトになってしまいますので、ユーザーを詳細なページへ誘導するためのナビゲーション用のページ(カテゴリーページなど)を用意すると良いでしょう(例:トップページ → カテゴリーページ → 詳細ページ)。
また、1つのサービスのプロモーションのために作ったWebサイトであれば、2階層で十分なことが多いですが、何万もの商品を扱っているECサイトであれば、階層がより多くなります。階層が多すぎると情報を見つけるまでにクリックする回数が多くなりすぎて、途中でWebサイトを見るのをやめてしまうユーザーが増えてしまいます。どの程度ナビゲーションのための階層が必要なのかはバランスを考えて判断する必要があります。
良いナビゲーションを作るための注意点
それでは、以下の6つのポイントに心がけてWebサイト内のナビゲーションを考えてみましょう。
1.適切にディレクトリの階層を作る
2.テキストでもナビゲーションを作る
3.パンくずリストなどで内部のリンク構造を強化する
4.404ページをカスタマイズする
5.リンクにメリハリをつける
6.サイト内検索を活用する
ディレクトリの階層に関しては、クローラーにすべてのページをアクセスしてもらうために、あまり階層が深くならないようにしましょう。対策としては、主要なページへのリンクをまとめたサイトマップや、カテゴリー別のサイトマップでクローラーを補助することがあげられます。
ナビゲーションを作る時は、検索エンジンがクロールしやすいように、Flash/画像/JavaScriptだけのナビゲーションは避けましょう。同じページへのリンクをテキストでも用意しておくことで、より多くのページがクロールされるようになります。
パンくずリストは、ユーザーが現在自分がサイト内のどの位置のページを見ているのかを理解する助けになるだけでなく、クローラーにとってもメリットがあるリンクです。また、サイドバーやフッターでそのページと関連したページへのリンクを掲載することは、ユーザーと検索エンジンの両方にメリットがありますので、数を増やしすぎてわずらわしくならない程度に積極的に活用すると良いでしょう。
404ページをカスタマイズすることも忘れないようにしてください。ユーザーがリンク切れを起こしているリンクをクリックした時に何もない404ページが表示されると、ほかのサイトに移ってしまう可能性が高くなります。関連したページへのリンクなどをまとめた、カスタマイズされた404エラーのページを表示させるようにしましょう。
リンクを配置する際は、同じように並べるのではなく、配置や大きさを変えるなどして誘導したいリンクが目立つようにすることで、ユーザーも検索エンジンもそのリンクが重要であることを理解してくれやすくなります。実際に検索エンジンは内部リンクの重みづけをしています。すべてのページのサイドバーに記載されているリンクよりも、そのページ固有のコンテンツ内部に貼(は)られているリンクの方が効果があります。
また、Webサイトの規模が大きくなればなるほど、リンクだけですべてのページをたどってもらうのが難しくなってきます。サイト内検索を活用することで、ユーザーが目的のWebサイトを探しやすくなりますので、ぜひ用意しましょう。
しかし、検索エンジンはサイト内検索によって検索結果ページを見つけてクロールするということはしてくれないので、最近のクエリに対する検索結果へのリンクをトップページに掲載する、検索結果を静的なページに見せるなど、検索結果のページをインデックスさせるための工夫をすると良いでしょう。検索結果のページがインデックスされるようになると、検索エンジン経由で多くのキーワードから集客できるようになります。
【参考文献】
「404 ページのカスタマイズ - ウェブマスター向けヘルプ センター」(http://www.google.co.jp/support/webmasters/bin/answer.py?answer=93641)(アクセス:2008/12)
「Flash や画像などのテキスト以外のファイル - ウェブマスター向けヘルプ センター」(http://www.google.co.jp/support/webmasters/bin/answer.py?answer=72746)(アクセス:2008/12)